本記事ではSIerへ転職する際の志望動機の書き方や例文を紹介し、「上流から下流まで一貫して関わりたい」「お客様に近い立場で仕事がしたい」といったありきたりなフレーズから脱却する文章構成のコツをお伝えします。
本記事を通して、採用担当者が思わず唸る「あなたのSE経験を最大限に活かした志望動機」を完成させましょう。

自分の志望動機が「ありきたり」に見える原因
どこでも通じる汎用的な内容は熱意が伝わらない
自分の志望動機がありきたりに見えてしまう最大の理由は「どこの会社にも当てはまる言葉」だけで書いているからです。
- 「上流から下流まで一貫して関わりたい」
- 「ITを通じて社会に貢献したい」
- 「幅広い業界のシステムに携わりたい」
こういったフレーズ自体は間違いではありませんが、多くの応募者がそのまま使っているため、採用担当にとっては見慣れたテンプレートにしか見えません。採用側が本当に知りたいのは次の2点です。
- なぜ数あるSIer企業の中で自社を選ぶのか
- 入社後、どんな価値を生み出してくれそうか
ここが伝わらないと、いくらきれいな文章でも「この人はうちじゃなくても良さそうだな」 と感じ不採用になってしまいます。
目指すべきは企業の課題に対する自分のスキルの提案
志望動機は「ファンレター」ではなく企業に対する「提案書」を目指すべきです。例えば以下のように同じ「御社に惹かれました」でも、「自分の経験やスキルがあるから、御社に貢献できます」まで書けるかどうかで説得力は大きく変わります。
| ファンレター的な志望動機 | 提案書としての志望動機 |
| ・御社の〇〇な点に共感しました ・御社の△△なビジョンに惹かれました | 自分には□□の経験・スキルがあるので、御社の〇〇な事業・プロジェクトに対して△△の形で貢献できます |
「自分の経験・スキル」と「その企業の課題・強み」を掛け合わせる事で 「採用するメリットを伝える提案」という形になっているか一度見直してみてください。志望動機の作成が終わったら、友人や知人など第三者に客観的な添削をしてもらいましょう。もしも周りに書類確認をお願いできる人がいなければ、キッカケエージェントにご相談ください。元エンジニアのアドバイザーが企業の採用担当者と密に連携しているからこそ分かる「評価される書き方」を伝授。これまでに数千人の書類選考を突破させてきたプロの視点で、あなたの志望動機を「受かる志望動機」へとブラッシュアップします。
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メーカー系・ユーザー系・独立系の違いと刺さるキーワード
「SIer志望です」とまとめてしまうと、どうしても抽象的になるので、SIerのタイプごとの違いを押さえ、採用担当者に刺さるキーワードを整理しましょう。
| 種類 | 特徴 | 刺さりやすい志望軸 |
| メーカー系SIer | 自社製品・自社プラットフォームを軸にした提案が中心 | ・特定プロダクトを深く理解して長期的に育てたい・ハード~ソフトまで一体で最適化したい |
| ユーザー系SIer | 親会社(グループ)の業務に深く入り込む | ・特定業界の業務を深堀したい・社内ユーザーに近い距離で継続的に改善していきたい |
| 独立系SIer | 特定の資本に縛られず、複数業界・複数メーカーを横断 | ・複数業界の知見を掛け合わせた提案がしたい・ベンダーフリーな立場で最適技術を選定したい |
更にあなた自身の経験・志向性が、どのタイプと相性が良いかを言葉にできると「なぜその会社か」の一貫性が出てきます。
そもそも顧客の大切なシステムを預かるSIerにおいては、能力の高さ以上に「考え方や働き方にミスマッチがないか」がリスク管理として最重要視されます。 だからこそ、SIerのタイプごとの特徴を理解し、それにフィットする理由を伝えることが、「この人なら長く活躍してくれる」という採用担当者の安心感に直結するのです。
商流による役割と求められる視点の違い
次に商流(エンド企業との距離)による役割の違いも理解しておきましょう。SESとして下流工程を経験している方なら、「これまでは決まった要件をきちんと作る立場だったが、今後はお客様の業務課題を構造的に整理し、全体像を描く立場に回りたい」という視点の変化を言語化できると、プライムSIer志望の理由に説得力が出ます。
| 商流 | 役割 |
|---|---|
| プライムSIer(一次請け) | 顧客と直接契約し、課題整理・要件定義・全体設計・複数ベンダーのコントロールなど、「全体を設計する側」の仕事が中心。 |
| 二次請け・三次請け | 上位のベンダーが作った要件を前提に、設計・実装・テストなど、「任された範囲を仕上げる側」の仕事が中心。 |
メーカー系・ユーザー系・独立系の違いやプライム比率は、求人票だけだと見えづらい部分です。IT専門のキッカケエージェントなら「この会社はプライム比率高め」「若手でも顧客折衝に出やすい」などの内情や最新情報もお伝えできます。まずはタイプ別に企業候補を絞るための情報収集に活用してみてください。
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Step1.現体験とスキルの棚卸しをする
まずはSESでの経験を細かく分解して棚卸しします。
- 担当した業界・システムの種類
- 関わった工程(詳細設計/実装/テスト/保守…)
- プロジェクト規模・期間・役割
- 自分なりに工夫したこと・成果
- 使用技術(言語・フレームワーク・クラウド・DB など)
ここで大事なのは「Javaで開発していました」といった事実に言及するだけでなく「具体的にどんな価値を出したか」まで落とし込むことです。
例えば 「テスト工程を担当していた」と言うと作業内容しか伝わりませんが、「テスト観点の抜け漏れを防ぐチェックリストを作成し、結合テスト以降の不具合件数を50件削減した」と言うと具体的かつ成果も伝わります。
このレベルまで言語化できると、後のステップで「御社でどう活きるか」につなげやすくなります。
Step2.なぜ御社かを特定する企業分析の視点を持つ
次に「なぜSIerか?」ではなく「なぜこのSIerなのか?」まで絞り込み、自分の経験と接点があるポイントを探します。
| 整理するポイント | 内容 |
| 得意な業界 | 金融業、流通業、製造業、公共などSIerが得意としている業界について |
| 商流・ポジション | プライム比率やマルチベンダーのハブとしての役割か?など |
| 強いフェーズ・分野 | 上流寄り、開発〜運用・保守まで一気通貫、インフラ〜アプリ全般を担当など |
| 開発スタイル | ウォーターフォール、アジャイル、個人の権限が強い、若手の裁量重視など |
| 案件傾向 | DX案件、クラウド移行、データ活用、大規模など |
例えば、小売の在庫管理システムの開発経験があるなら 流通・小売DXに強い独立系SIerに活かせる強みがありますし、金融系システムの保守経験がある場合、銀行向けプライム案件に強いSIerと相性が良いです。
過去の経験から志望企業の強みへと自然に繋がると、そのまま志望理由の軸になります。
企業分析は転職エージェントの力を借りるべき
棚卸しや企業分析を一人で全部やろうとすると、かなりしんどいのも正直なところです。その上で精度の高い分析を行い優良企業を見つけるには時間がいくらあっても足りません。だからこそ、転職のプロを頼るのが成功への近道です。IT領域に強いキッカケエージェントなら、「その経歴なら、このタイプのSIerと相性が良い」「若手でも上流に乗せてもらいやすいのはここ」といった自分では見つける事のできない相性の良い企業を案内できます。自分の可能性を狭めてしまう前に、ぜひプロの視点を活用してください。
Step3.貢献イメージを具体的に言語化する
最後に自分の経験と企業の強みを掛け合わせる事でどのように貢献するかを文章にします。おすすめの型は次の3行です。例えば、
- 金融系システムの保守経験と障害対応の知見(過去)
- 銀行向け勘定系刷新をプライムとして主導している点(現在)
- 下流で培った品質観点を活かし、要件定義・移行計画から関わりたい(未来)
と箇条書きで整理してから文章化すると、筋の通った志望動機が作りやすくなります。
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【NG例】やってはいけない3つのパターンと添削
| No | NGパターン | 例文 | NG理由 |
| 1 | 現職への不満だけを書く | 現職では下流工程ばかりでやりがいを感じられないため、上流に関われる御社を志望しました。 | 不満解消が目的に見えてしまい、「うちでも合わなければすぐ辞めそう」と受け取られる為。 |
| 2 | 抽象的なキーワードの羅列 | ITの力で社会に貢献したいと考え、幅広い業界のシステムに携われる御社を志望しました。 | 誰にでも言えるフレーズの塊で自分ならではの理由が見えない為 |
| 3 | 転職軸が分からない“なんでも屋”志望動機 | さまざまな業界を経験することで、自分の幅を広げたいと考えています。 | 「広げたい」だけでは何を軸に広げるのかが不明確な為 |
採用担当者は「定着性」と「貢献意欲」を重視します。現職への不満や「成長したい」という自分本位な動機は、早期離職や他責思考を疑われる原因になります。また、誰にでも当てはまる抽象的な言葉では熱意が伝わりません。「なぜその企業なのか」「自身の経験でどう貢献できるか」を、具体的かつ論理的に語ることが重要です
【OK例】SESからプライムSIerへ
SESからプライムSIerを目指す場合、過去(SESとしての経験)→ 志望企業の強み → 未来の貢献イメージが一貫している点がポイントです。例えば以下のような文がOK例です。
「これまで約3年間、金融系システムの詳細設計〜テスト・保守を担当してきました。直近では障害対応の中で業務フローとシステム構成を整理し、再発防止策を提案して類似障害を削減しました。この経験から、仕様通りに作るだけでなく、業務課題を構造的に捉えて仕組みで改善する仕事にやりがいを感じています。
御社は官公庁・金融機関向け基幹システムをプライムとして要件定義から運用まで担っている点に魅力を感じており、下流工程で培った品質観点と業務理解を生かして要件定義やテスト計画から貢献したいと考えています。将来的には複数ベンダーをリードし、システム全体を設計できるエンジニアへ成長したいと考え、志望いたしました。」
【OK例】Web系・自社開発からSIerへ
Web系/自社開発からSIerへ転じる場合は軸が少し変わります。
「現職では自社Webサービスのバックエンド開発を担当し、企画〜リリースまで一通りの流れを経験してきました。一方で、一つのプロダクトに閉じるのではなく、企業の基幹業務全体を支える大規模なシステムに携わりたいという思いが強くなりました。
御社は製造業・流通業向けの基幹系システムに強みを持ち、クラウドやデータ活用を組み合わせたDX案件をプライムとして推進されていると理解しています。現職で培ったアジャイル開発やクラウド設計の経験を活かしながら、御社のプロジェクトにおいて業務とシステムの両面から価値を出せるエンジニアとして成長したいと考え、志望いたしました。」
志望動機がOKかNGかは、自分では案外わかりにくいものです。書類選考の通過率が低いと感じたら、1度キッカケエージェントへご相談ください。元エンジニアのアドバイザーが改善点をお伝えし、企業に適した志望動機へのブラッシュアップをお手伝いします。
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「今の会社では実現できませんか?」への切り返し
SESからプライムSIerへの転職では、ほぼ必ず聞かれる質問です。ここで現職の不満だけを語るのではなく、自分なりに努力した上で、それでも構造的に変えにくい部分があると以下のように説明するのがポイントです。
「現職でも上流に近づくために、打ち合わせへの同行をお願いしたり、要件定義書を積極的に読み込んだりと、自分なりに工夫してきました。ただ、事業モデルとして一次請け経由での参画が中心で、要件定義フェーズには基本的に関われない構造になっています。
一方で御社はエンドユーザーと直接契約し、課題整理や要件定義からプロジェクトをリードされていると理解しています。これまで下流工程で培った経験を土台に、より上流から価値を出したいと考え、その環境が整っている御社への転職を決意しました。」
「なぜWeb系(自社開発)を選ばなかったのですか?」への回答
最近はWeb系・自社開発もよく比較されるため、聞かれやすい質問です。Web系の魅力も理解したうえで、それでもSIerだからこそできる経験を取りにいきたいというスタンスを示すのがポイントです。
「Web系や自社開発にも大きな魅力があると感じており、現職の自社サービス開発でも多くを学びました。その上で、一つのプロダクトに限定されず、複数企業の基幹業務全体に関わり、業務そのものの変革に近いところで価値を出したいと考えるようになりました。
御社のようにプライムの立場で顧客企業の業務全体を見ながらシステムを設計・推進できる環境であれば、その志向性をより活かせると考え、SIerを志望しています。」
深掘りされる質問を本番でいきなりうまく答えるのは非常に難しいです。IT業界の面接に詳しいキッカケエージェントでは、本番の受け答えを想定した模擬面接も可能です。実際に突っ込まれる感覚を一度味わっておくと、本番での受け答えに落ち着きが出ますので活用してみてください。
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技術トレンドだけでなく業界知識への関心を示す
SES出身のエンジニアは、どうしても技術キーワード中心のアピールになりがちです。もちろんクラウド、コンテナ、AIといったワードも大切ですがプライムSIerが重視するのは「業務 × 技術」の視点です。
金融業なら与信、決済、勘定系、規制対応、流通業なら在庫回転率、需要予測、店舗オペレーション、製造業なら生産計画、品質管理、IoTといった興味を持って自分なりに勉強している業務キーワードを、志望動機に一文入れるだけでも印象は変わります。
「金融系の保守案件を通じて勘定系の仕組みに関心を持ち、関連書籍や資格学習を通じて仕組みを学んでいます。」のように書ければ、「この人は業務も学ぶタイプだな」と評価されやすくなります。
ポートフォリオや技術ブログと志望動機をリンクさせる
もし個人開発のシステムや技術ブログ・Qiita記事、クラウド環境での検証・構築の記録などがあるなら、志望動機と必ずセットで語りましょう。
「現職での保守・開発経験に加え、個人でも小規模な在庫管理システムをAWS上に構築し、需要変動を見える化する仕組みを試作しました。こうした取り組みは御社の流通業向け案件において、クラウドを活用した業務改善提案の場面で活かせると考えています。」
のように、アウトプットが志望企業でどう活きるか?までつなげると、他の候補者と差別化できます。
ただしアウトプットの評価は企業によって違います。志望企業の選考傾向やポートフォリオの見られ方を事前に確認しておくと「せっかく作ったのに刺さらない」というズレを減らせます。キッカケエージェントでは元エンジニアのアドバイザーが企業ごとに刺さりやすいアウトプットもお伝えできますので、一度相談してみてください。
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今すぐ無料で相談する悩んだときはプロの客観的な視点を取り入れる
ここまでのステップを踏めば、自力でもかなり筋の通ったSIer志望動機が作れるはずです。
とはいえ実務3年前後で転職を考えるタイミングは「本当にプライムSIerが自分に合っているのか」「Web系や社内SEなど、他にもっと良い選択肢はないのか」といった不安も大きくなりがちです。
そんな時は一度プロに頼りましょう。 SES出身者の支援実績を多く持つキッカケエージェントなら「その経歴なら、このタイプのSIerと相性が良い」「この経験はもっとこういう言い方で伝えた方が通過しやすい」といった、具体的なアドバイスが可能です。 志望動機の添削や想定問答までトータルでサポートできますので、共にキャリアアップを目指しましょう。
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転職のミスマッチをゼロにする
キッカケエージェントは、あなたのオンリーワンのエンジニアキャリアを共創します
今の時点でご経験をされている言語や技術要素に関係なく、
① 技術を通じてユーザーやお客様にとって使いやすいサービスの実現に興味があるエンジニアの方
② 興味・関心がある技術について自ら学ぶ意欲をお持ちの方
上記に当てはまる方でしたら、素晴らしい企業とのマッチングをお手伝いできる可能性が高いです。
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