「コードを書く仕事がしたい」「もっとクリエイティブな開発に携わりたい」
そう考えながらも、「年収が下がるのではないか」「今までの経験が無駄になるのではないか」という不安から、一歩を踏み出せないインフラエンジニアは少なくありません。
しかし、断言します。あなたのインフラ経験は決して無駄にはなりません。むしろ「インフラがわかる開発エンジニア」として、市場価値の高いポジションを狙える最強の武器になります。
この記事では、インフラ経験を活かして年収を維持しながら開発職へ転職するための具体的な戦略を解説します。
開発エンジニアへの転職をお考えの方は、エンジニアに特化した転職エージェントである、キッカケエージェントにご相談ください。

インフラから開発への転職は十分できる!
インフラエンジニアから開発エンジニアへの転職は十分に可能です。重要なのは「未経験だからゼロスタート」ではなく、「インフラ経験という武器を持った開発エンジニア候補」として戦略的に動くことです。
開発現場が欲しいと思うインフラ経験とは
開発現場において、インフラを理解しているエンジニアは貴重な存在です。以下のスキルは開発現場で即戦力として評価される要素です。
| スキル | 内容 |
|---|---|
| 環境構築力 | サーバーやネットワークの基礎知識があり、開発環境の構築をリードできる。 |
| 障害対応力 | エラーの切り分けや原因特定が得意で、トラブルに強い。 |
| デプロイ知識 | 本番環境を意識したコード設計やリリースフローを理解している。 |
| 非機能要件への配慮 | セキュリティやパフォーマンスを考慮した実装ができる。 |
特にモダンな開発環境では、DockerやKubernetesを使ったコンテナ運用、CI/CDパイプラインの整備など、開発とインフラの境界線が曖昧な領域(DevOps)での需要が拡大傾向となっています。
転職活動の進め方で内定率に差が出る
同じスキルレベルでも、転職活動の進め方、自身のスキルの伝え方次第で結果は大きく変わります。「開発は未経験です」とただ伝えるのではなく、「インフラ経験を開発にどう活かせるか」を具体的に提示することで、他の未経験者と差別化できます。
効果的な転職活動には、ポートフォリオの質、職務経歴書の書き方、そして適切なエージェント選びが重要です。これらを戦略的に組み立てることで、書類通過率や面接での評価が大きく向上します。これらを戦略的に組み立てることが、内定率の向上と希望年収の維持への近道です。
書類選考や面接対策など、具体的な進め方に不安がある方は、キッカケエージェントへご相談ください。インフラ経験を開発職でどう伝えるかといった、キャリアチェンジ特有の課題もサポートします。
ITエンジニア転職のプロに
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インフラと開発のギャップに苦しまないよう、まずは両者の違いを理解しておきましょう。
仕事内容/責任範囲の違い
| 特徴 | インフラエンジニア | 開発エンジニア |
|---|---|---|
| 仕事の性質 | サービスを安定して届け続ける | 価値を機能として届ける |
| 中心となる業務 | ・サーバー構築/監視/障害対応 | ・要件定義 ・コード実装 ・テスト・リリース |
| 主な責任 | ・可用性 ・復旧性 ・性能 ・セキュリティ | ・機能の品質保証 ・保守性 ・リリースの安全性や速度 |
| 主な成果物 | 安定したインフラ環境、運用手順書 | 動作するアプリケーション、新機能 |
SRE(Site Reliability Engineering)やDevOpsの普及により、インフラもコードで管理されるようになりました。インフラエンジニアでもTerraformやAnsibleを使ってIaC(Infrastructure as Code)を実践していれば、開発的な思考は既に身についています。
働き方/ストレスの違い
| 比較項目 | インフラエンジニア | 開発エンジニア |
|---|---|---|
| 勤務時間 | シフトや夜間作業、緊急対応が多い | 日中勤務が中心 |
| ストレス要因 | 予期せぬ障害への対応、手順の確実性 | コードが動かないこと、スケジュール遅延・仕様変更への対応 |
| 達成感を得る瞬間 | 障害を未然に防いだとき、手順書通りに構築完了したとき | ユーザーに新機能が届いたとき、複雑なロジックを実装できたとき |
| コミュニケーション | ・開発エンジニアとのコミュニケーション ・関連部署/ベンダーとの連携、手順確認が中心 | ・インフラエンジニアとのコミュニケーション ・デザイナー/プロダクトマネージャーとの仕様調整が中心 |
インフラのストレスが「突発的」で「手順の正確性」に関わるのに対し、開発のストレスは「持続的」で「創造的な問題解決」に関わる場合が多いです。
必要スキルの違いと共通点
| 比較項目 | インフラエンジニア | 開発エンジニア | 共通 |
|---|---|---|---|
| 技術スタック | ・OS(Linux) ・ネットワーク ・セキュリティ ・サーバー ・クラウド | ・プログラミング言語 ・フレームワーク ・Git | ・Docker ・CI/CD ・SQL ・セキュリティ |
| 思考パターン | ・安定性/可用性重視 | ・機能実装 ・ユーザー体験重視 | ・論理的思考 ・問題解決能力 |
| 学習対象 | ・ミドルウェア ・監視ツール ・自動化 | ・アルゴリズム ・設計パターン ・テスト手法 | ・アーキテクチャ ・パフォーマンス最適化 |
実は両者に必要なスキルには共通点が多く、特にDocker、Kubernetes、CI/CDパイプライン、データベース最適化などは、両者にとって重要度の高いスキルとなっています。
開発への転職がきついと言われる理由と乗り越え方
年収が一時的に下がる
最も懸念されるのが年収です。完全な開発未経験者として扱われると、現職よりも年収が下がるケースがあります。
ただし、これは「未経験ポテンシャル採用」を狙った場合の話です。戦略的にポートフォリオを作り、インフラ知識を活かせる開発ポジション(SRE寄りのバックエンドなど)を狙えば、年収維持も十分可能です。クラウドネイティブな開発環境を扱う企業では、Docker、Kubernetes、AWSの実務経験があれば差別化要因として高く評価されます。
開発エンジニアにも苦労する業務はある
開発エンジニアの仕事は「コードを書いていれば楽しい」だけではありません。インフラエンジニアが抱えるストレスとは違う種類の「苦労する業務」が存在します。
コードレビューでの指摘、仕様変更への対応、テストコードの作成など、地道な作業も多く存在します。それでも、自分の書いたコードがユーザーに価値を提供する実感は、運用保守業務では得られない達成感です。
インフラエンジニアが障害対応で培った「粘り強い問題解決能力」は、このデバッグ作業やレガシーコードの改修で強力な武器になります。
脳の使い方/考え方が変わる
インフラと開発では、問題解決における「脳の使い方」が異なります。インフラエンジニアは「システムを守る」という守備的な思考が中心でした。一方、開発エンジニアは「新しい価値を作る」攻撃的な思考が求められます。例えば、インフラでは「変更を最小限にして安定稼働を優先すること」が鉄則ですが、開発では「積極的にリファクタリングして保守性を高めること」が求められます。
最初は、「正解」が一つではない開発のスタイルに戸惑うかもしれません。しかし、これは単なる慣れの問題であり、インフラで培った論理的思考力があれば、必ず順応できます。
これまでのインフラ経験は開発のどこで活きるのか
Linuxとサーバー理解が環境構築で活きる
Linuxの基本操作やシェルスクリプトの知識は、開発環境の構築で即座に役立ちます。多くの開発初心者がつまずくDocker環境のセットアップやポート設定も、インフラ経験者なら直感的に理解できるでしょう。
本番環境へのデプロイプロセスを理解していることも強みです。nginxの設定、SSL証明書の配置、ファイアウォールの調整など、開発者が苦手とする領域をスムーズに進められます。さらに、DockerやKubernetesといったコンテナ技術は、Linuxのカーネル機能を利用しているため、インフラ経験者は概念から理解しやすく、習得に苦労はしないでしょう。
ネットワーク・DB知識がパフォーマンス改善に直結
アプリケーションが遅い原因は、コードだけにあるわけではありません。ネットワークやデータベース(DB)といったインフラ側のボトルネックであるケースも多々あります。
ネットワークの知識があれば、レイテンシや帯域の考え方からアプリの表示遅延を切り分けられます。API通信の最適化やキャッシュ戦略も的確に設計できるでしょう。DBに関しては、インデックスやレプリケーションの仕組みを理解していることが強みです。EXPLAIN文でボトルネックを特定し、非効率なクエリを早期に発見できます。開発チームにおいて、ネットワークやDBの「性能と安定性」を語れるエンジニアは非常に貴重な存在です。
障害対応の経験がエラーに強いコードを書く土台になる
障害対応で培った「エラーの切り分け」スキルは、バグ修正で威力を発揮します。ログを追いかけ、原因を特定し、再現条件を洗い出す一連のプロセスは、まさにデバッグそのものです。また、障害を未然に防ぐ意識は、例外処理やエラーハンドリングの実装に反映されます。
インフラから開発へ移るためのスキルセットと学習手順
1.今までの経験を活かしてDocker/AWSから学ぶ
| Dockerの習得 | アプリケーションの開発・実行環境をコンテナとして定義し、手軽に構築・破棄する技術です。これにより、開発チームにインフラ環境の構築・保守で貢献できます。 |
|---|---|
| AWSの基礎 | Webアプリの実行環境をクラウド(特にAWS)上で構築する企業が増えています。基本的なEC2、RDS、S3といったサービスを理解し、自身でアプリをデプロイする練習から始めましょう。 |
インフラ経験は開発領域でも大きな武器になるため、まずは慣れ親しんだ領域から始めましょう。特にDockerやAWSは現代の開発現場で必須となってきており、サーバーやネットワークの知識を活かしてスムーズに習得可能です。これらを学ぶことで、環境構築やデプロイなど開発チームに即戦力として貢献できるだけでなく、将来的にSREやフルスタックエンジニアとして市場価値を高めるキャリアアップにも繋がります
2.キャリアに合わせて学習する言語を選ぶ
| 目指すキャリア | 推奨言語 | 理由 |
|---|---|---|
| Webバックエンド | Java, PHP, Ruby, Go, Python | Webサービス開発の主流であり、求人数が多い。特にPythonは、スクリプト言語としてインフラ側でも使われることが多く、習得しやすい。 |
| SRE/クラウドエンジニア | Python, Go | インフラの自動化やツール作成に頻繁に使用される。コードの知識を活かしつつ、インフラ寄りの業務からスタートできる。 |
| フロントエンド | JavaScript/TypeScript | インフラ経験が活きにくいからこそ、最優先で習得しなければならない。 |
目指すキャリアにより最適な言語は異なります。Webバックエンドなら求人が豊富なJavaやPHP、インフラ知識を活かすなら自動化に強いPythonやGoが有利です。特にGoはSREへの道も拓けます。一方、フロントエンドはインフラ経験が活きにくいため、JavaScript/TypeScriptの習得が不可欠です。自身の強みと目指す先を見据え、戦略的に選びましょう。
3.環境構築からのアプリ公開まで自力で完了する
| 「環境構築」を自力でやる | ローカルPCに環境を用意するだけでなく、Dockerを使ってコンテナを立ち上げ、データベースと連携させましょう。 |
|---|---|
| 「公開」までやり切る | 自分で書いたコードを、AWSなどのクラウド上にデプロイし、インターネットからアクセスできる状態にします。 |
プログラミングの学習で最も重要なのは、一通り完成させる経験です。環境構築、コード実装、テスト作成、本番デプロイまでを自力で完結させることで、開発の全体像を体感でき、ポートフォリオになります。
インフラから開発へのキャリア設計
インフラ経験を最大限に活かし、年収と市場価値の最大化を目指せるキャリアパスを2つご紹介します。インフラの視点を持つ開発エンジニアという差別化が鍵です。
運用保守 → Webバックエンドエンジニア
運用保守を中心に経験してきた人は、Webバックエンドエンジニアが最も自然な移行先です。サーバーサイドのロジック実装やAPI設計を担当し、データベースとの連携やパフォーマンスチューニングで強みを発揮できます。求人としては、スタートアップや中小企業のバックエンドポジションが狙い目です。
構築/クラウド経験 → SRE/プラットフォームエンジニア
クラウド構築やインフラの自動化経験がある人は、SREやプラットフォームエンジニアが最適です。開発チームを支えるインフラ基盤を作る役割で、コードも書きますがインフラ知識がより重視されます。SREは、Googleやメルカリなど大手Web企業で特に需要が高く、年収も高水準を維持しやすいメリットがあります。
転職をスムーズに進めるインフラエンジニア専用ポートフォリオ
インフラエンジニアが開発職への転職を成功させるには、「インフラの強みを活かした独自のポートフォリオ」を作成することが最重要です。
環境構築から自分で進められることを示す
ポートフォリオでは、Dockerfileやdocker-compose.ymlを用意し、開発環境を一発で立ち上げられる状態にしておきましょう。READMEには環境構築の手順を詳細に記載することにより「環境構築でつまずかない人材」であることが証明できます。
コードでインフラを管理できることを示す
IaCの経験があれば、必ずポートフォリオに含めましょう。TerraformでAWSリソースを構築したり、Ansibleで設定を自動化したりした実績は、開発現場でも即戦力として評価されます。「インフラもわかる開発エンジニア」としての市場価値を明確に示せます。
コミットログで開発プロセスへの適応を示す
Gitのコミット履歴は、あなたの開発プロセスへの理解度を示す重要な指標です。適切な粒度でコミットし、わかりやすいメッセージを書くことで、チーム開発への適応力をアピールできます。また、プルリクエストを使った開発フローも示せると理想的です。
インフラエンジニアが開発職への転職を成功させる活動例
最後に、インフラエンジニアが効率的かつ効果的に開発職への転職を成功させるための具体的な活動のポイントを3つ解説します。
未経験ではなくインフラが分かる開発エンジニア候補になる
転職活動では、自分を「インフラ知識を持った開発エンジニア候補」として位置づけることが重要です。タイトルには「インフラ運用経験を活かしたWebバックエンドエンジニア候補」のように自分の強みを含めましょう。
また、面接では「インフラ視点があるからこそ、こういう点で開発チームに貢献できる」という具体的な貢献点を述べるようにしましょう。
書類の内容をインフラ業務を開発目線で翻訳する
職務経歴書では、インフラ業務を開発目線で言い換えることが重要です。開発エンジニアからみて魅力だと思われるような言葉に翻訳しましょう。同じ経験でも開発現場で役立つスキルとして認識されやすくなります。
| インフラ目線の表現 | 開発目線への翻訳例 |
|---|---|
| Linuxサーバーの構築 | Docker/AWSへの移行を見据えた、OS/MWレベルの環境設計経験 |
| 障害発生時の対応 | アプリケーションのエラーログからボトルネックを特定し、サービスを復旧させた問題解決能力 |
| 監視設定の導入 | システム稼働状況を可視化し、安定運用のためのメトリクス設計とアラート設定の経験 |
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