転職に向けて動き出した時、頼りになるのが転職エージェントです。応募企業の選定から選考日時の調整、選考対策や内定時の条件交渉までしてくれるので、仕事を続けながら転職活動をする際の強い味方になってくれます。
転職エージェントに登録すると、登録面談前に履歴書や職務経歴書の提出が求められることがほとんど。まだ企業への選考にすら進んでいないタイミングで書類を出すことに疑問を覚える方もいるのではないでしょうか?
今回の記事では転職エージェントに登録した段階で履歴書を出す理由と、履歴書に書くべき内容について解説します。「履歴書に何を書けばいいかわからない」「転職エージェントに出す履歴書の書き方のコツを知りたい」という方はぜひご覧ください。
転職エージェントに履歴書を出す理由

求職者の経歴と人柄を知るため
転職エージェントでは、登録した求職者の経歴や人柄、スキルなど総合的に判断して企業への推薦を行います。そのため、履歴書を通して求職者の人柄や経歴を把握しています。
転職エージェントによっては登録の際に情報入力を求められることもあるでしょう。「情報を入力したのに、また履歴書を出すの?」と疑問に思うかもしれませんが、ごくまれに登録情報と履歴書の内容が異なる場合があります。そういった情報の齟齬がないかチェックするためにも、登録した段階で履歴書の提出を求めています。
企業へ推薦する時の判断材料にするため
履歴書は求職者が企業へ推薦できる人材かどうか判断する材料になります。転職エージェントは内定時に企業から報酬をもらう成功報酬型のビジネスです。仮に企業にそぐわない人材を紹介して、早期離職などトラブルを起こしてしまうと企業との信頼関係が損なわれてしまいます。そのため企業への推薦は慎重に行っています。
企業側が求めているスキルを持っているか、社風と人柄が合いそうか、はたまた求職者が希望する以外のキャリアの選択肢がないか、履歴書の内容を見て決めています。
提出書類を添削するため
転職エージェントはいわば転職のプロ。選考に通りやすい書類の書き方も熟知しています。転職エージェントに書類を出すことで、書類の添削もできます。業界や企業の事情に精通していますし、書類選考に通った書類をいくつも見ています。企業側により効果的にアピールできる書き方や、選考上有利に働くような表現などをアドバイスし、履歴書の内容をブラッシュアップしています。転職の成功率が上がり、希望するキャリアが叶いやすくなるはずです。
転職エージェントに提出する履歴書の書き方

転職エージェントに提出する履歴書に記載する内容は、企業に直接応募した時と大きく変わりありません。ここではパソコンで一般的な履歴書を作成する場合を想定して説明します。
なお、エージェントによっては専用フォーマットに入力して履歴書を作る場合があります。キッカケエージェントでもフォーマットを配布していますので、気になる方はお問い合わせください。
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履歴書フォーマットをもらう個人情報の入力
まずは履歴書の左上、個人情報に関する内容を入力します。
記入日を記載する欄では和暦(元号)か西暦で提出日もしくはメール送信日の日付を記入します。もしここで和暦(元号)を採用した場合はこの後の学歴・職歴欄でも和暦を使うようにしてください。年齢はここで記載した日付現在の年齢で書きます。
履歴書に使う写真は撮影から3カ月以内かつスーツ着用時の写真を使いましょう。スマートフォンで撮影した写真を履歴書サイズに加工してもよいですが、できれば証明写真用の写真を使うようにしてください。
住所を書く際は都道府県名から省略せずにすべて記入、メールアドレスや電話番号は個人のものを記入します。
学歴の入力
続いて学歴を入力します。学歴と職歴は分けて記載し、先に学歴を記入します。学校名や学部・学科は省略せずに記入しましょう。学歴欄に記載する学校は高校からで問題ありません。就活の場合は中学校から記載していた方もいるかもしれませんが、転職活動の場合、職務経歴の方が重視されます。学歴欄で行を割かないよう中学に関する記載は省略して構いません。
もし学校を中退した場合も正直に書きましょう。中退した正確な時期を調べ、いつ中退したか、必要であれば中退したかも記載するとエージェント側も理解してくれるでしょう。また見落としがちですが、中退は「中途退学」が正式名称です。正式名称で書いてあるか忘れずに確認します。
職歴欄の入力
続いて職歴欄を入力します。職務経歴書では新しい順に記入して直近のプロジェクトについてアピールすることもありますが、履歴書では時系列順にまとめることが基本です。社会人になってから就業していた企業の情報を漏れなく記載します。
企業の概要もアピールしたい内容がある場合を除いて、入社・退職の時期と企業名のみで構いません。社名は正式名称で記載し、所属部署がはっきりしている場合は所属部署も正式名称で記載します。雇用形態についても併せて書いておくとわかりやすいです。
仮に短期で離職してしまった仕事があっても正直に書きましょう。
資格欄の入力
続いて資格欄の入力です。普通免許も含めて、いつどの資格を取得したかまとめます。資格欄に記載するのは公的に認められているものが基本ですが、民間の資格でもアピールできるものがあれば記載しましょう。もし、スキルアップのために勉強しているものがあれば、その他特記すべき事項の欄に書くと、学習意欲の高さをアピールできます。
資格名は全て正式名称で記載し、資格名の後ろには合格もしくは取得と記載します。基本情報技術者や応用情報技術者は合格、それ以外は取得と記載するのがベターです。
志望動機・本人希望欄の入力
最後に志望動機と本人希望欄の入力です。
気を付けてほしいポイントとして、転職エージェントへの登録時に提出する履歴書には、志望動機を書きません。「どうしてもこの企業がいい!」と決めて転職エージェントに登録する求職者はほぼいません。転職エージェント経由で企業に応募すると決まった時に志望動機を決めるので、提出するタイミングでは空欄で問題ありません。
本人希望欄は、入社可能時期のように、どの企業にも共通して伝えたいことがある場合のみ記載しておきましょう。
選考に通りやすくなる転職エージェント用履歴書の記入ポイント

転職エージェントによっては、提出した書類を添削することなく企業への推薦資料として使う場合があります。仮に添削がなくても問題ないよう、ある程度ブラッシュアップした状態で提出することをおすすめします。ブラッシュアップするポイントは以下の4つです。
経験職種と希望職種に関連性を持たせる
1つ目は経験職種と希望職種との関連性があるかどうかです。関連性があればキャリアの一貫性が示しやすく、同時に説得力も増します。転職した後のビジョンも語りやすく、転職エージェント側もその人に合う求人を紹介しやすくなります。
とはいえ、異業種・異職種への挑戦のために転職活動をすることもあるでしょう。その場合は、関連性をいかに見せるかが重要。履歴書の中で言及できなくても、どういった理由で異職種に挑戦したいのか説明できるようにしておきましょう。
内容はできるだけ簡潔にする
2つ目は、内容をできるだけ簡潔にすることです。簡潔にまとめることでエージェント側も求職者の強みを把握しやすくなり、ミスマッチも減ります。原則アピールしたいことがあれば職務経歴書に書くようにしますが、どうしても履歴書でもアピールしたい場合は、以下のルールを守って記載するようにしましょう。
- 箇条書きでまとめる
- スキルは使えるツールやプログラミング言語を列挙するにとどめる
- 実績は数字や具体例を踏まえて、1行程度にまとめる
空欄をできるだけ作らない
3つ目は空欄をできるだけ作らないことです。必須項目はできるだけ埋めて、空欄を作らないようにしましょう。ただ、どうしても書き方がわからない箇所もあるはずです。その場合は何も書かずに提出するのではなく、「こういった内容を書きたいが、記載内容がわからない」と事前に相談しましょう。そうすれば具体的な書き方のアドバイスがもらえます。
指定がない限りはパソコンで作成する
4つ目はパソコンで作成することです。就活の時は手書きの履歴書が主流だった方も多いでしょうが、中途採用においてはパソコンでの作成が基本です。WordやExceを使ってパソコンで作成しましょう。PowerPointは履歴書を作成するうえでは不向きなので注意が必要です。
もし手書きの履歴書を求められた場合は、エージェントの添削を受けたデータを見ながら作成するとスムーズです。
転職エージェントに提出する際のポイント

PDFでの提出がおすすめ
まずデータの形式ですが、指定がなければPDFがおすすめです。作成自体は編集しやすいWordやExcelで行い、PDFに変換してください。相手が誤って編集するリスクがなく、パソコンの環境の影響を受けず体裁崩れも引き起こしません。もし指定がある場合はその指定されたデータの形式で提出しましょう。
どのデータ形式の場合でも、データ名は誰のどの内容のファイルか分かるように名前を付けておきましょう。
送付する際はパスワードをつける
メール送付する際はパスワードをつけましょう。マイページにアップロードする、LINEなどメッセージアプリで送信するなど提出方法は様々ですが、メールの場合はパスワードをつけて送付します。履歴書は個人情報の塊です。万が一情報が漏れてしまったら、あなた自身にも危険が及びます。リスク回避のためにもぜひパスワードをつけて送付しましょう。なお、添付ファイルとパスワードは分けて送付してください。
誤字脱字がないか最終確認してから送る
最後に、送信前に必ず誤字脱字チェックをしましょう。誤字脱字が多い書類は「仕事でも同じようなミスをするのではないか」と感じさせてしまいます。どの業界・どの職種でもセルフチェックは重要です。送付前に履歴書を再度読み直し、誤字脱字や日本語の違和感がないかチェックしましょう。
誤字脱字をチェックすべき箇所は、書類だけではありません。メールで送る場合は送信先やメール本文にも間違いがないか確認してから送信しましょう。
転職エージェントに提出した履歴書の使い道

面談時の参考資料にする
ほとんどの転職エージェントでは、提出した履歴書を使って初回の登録面談を実施します。大手エージェントでは書いてある内容をそのまま使って求人の紹介を行います。もちろん内容の深掘りをして、企業への推薦の際の情報収集は行うものの、書類内容のブラッシュアップまでは行いません。一方で中小規模のエージェントの場合、面談の参考資料にするだけでなく、さらに選考に通りやすくするためのアドバイスを行うこともあります。
IT業界に特化したキッカケエージェントなら、プログラミングスキルやプロジェクト概要など、SEやエンジニアならではの記載内容に関するアドバイスも可能。求人を出している企業や業界知識も豊富で、IT業界で通用する履歴書作成のコツもアドバイスできます。
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今すぐ無料で相談する企業への応募書類になる
転職エージェント経由で求人応募した際、この時に提出した書類を企業に提出します。履歴書以外にも職務経歴書、そしてエージェント側で作成した推薦状が企業に提出されます。
推薦状には履歴書の内容をもとに簡単にまとめられた経歴と、初回面談でヒアリングした人柄や転職理由、志望動機などが記載されています。この3点をもって企業は書類選考を実施しています。
もし推薦状にどんな内容が書かれているか気になる方は、登録した転職エージェントに相談してみましょう。エージェントによっては見せてもらえます。
他媒体の求人応募に使う
これは裏技ですが、添削後の履歴書を企業への直接応募に使うのも一つの手です。転職エージェントに提出する履歴書では志望動機を記載しないと説明しました。裏を返せば、志望動機を埋めてしまえば、ご自身で応募した企業に提出する書類として利用可能です。志望動機は都度書き換えが必要ですが、それ以外の項目は使い回せます。パソコン上で簡単に書き換えもできるので、エージェント経由以外の求人応募にも活用してください。
転職エージェントで履歴書を添削してもらおう
大手の転職エージェントは求人数が豊富で探しやすいと思っている方がいるかもしれません。確かに求人数が多く選びやすいのは大手ならではのメリットです。一方で、案件数が多いことが影響して転職支援が手薄になっているエージェントも少なくありません。
「初めての転職で不安が多い」「一緒に伴走してサポートしてほしい」という方は、あえて中小規模のエージェントを使うと効果的。特に業界特化のエージェントだと、業界知識も豊富で、業界ならではの選考対策にも強いです。履歴書だけでなく職務経歴書の添削、面接対策も丁寧に実施してくれます。
この記事をお読みのエンジニアの方で、同じIT業界への転職を検討されているなら、登録するエージェントにキッカケエージェントを加えてください。IT業界特化ならではの豊富な実績と求人数、そして中小規模ならではの丁寧なサポートで、あなたのキャリアを叶えます。
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履歴書を添削してもらうまとめ
転職エージェント経由で求人応募をしていなくても、履歴書の提出が求められます。その目的は登録した人の経歴を正しく把握して、適切な企業に推薦するため。企業に推薦するにふさわしい人物か、面談前にある程度把握するために履歴書提出を求めています。
書く内容は一般的な履歴書の内容を書けば問題ありませんが、志望動機のみ空欄にしておきましょう。提出した書類は初回面談の資料だけでなく、エージェント経由で求人に申し込んだ際に企業に共有されます。志望動機はエージェント側が準備する推薦状に書かれるので、空欄でも問題ありません。
「自分が書いた履歴書で書類選考に通るか不安」という方は、履歴書添削を行ってくれる転職エージェントに登録しましょう。キッカケエージェントはIT業界特化の転職エージェント。履歴書・職務経歴書の添削だけでなく、面接対策も万全です!内定まで伴走してくれるパートナーが欲しい方は是非ご登録を。
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履歴書の添削依頼をする参考記事
転職のミスマッチをゼロにする
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今の時点でご経験をされている言語や技術要素に関係なく、
① 技術を通じてユーザーやお客様にとって使いやすいサービスの実現に興味があるエンジニアの方
② 興味・関心がある技術について自ら学ぶ意欲をお持ちの方
上記に当てはまる方でしたら、素晴らしい企業とのマッチングをお手伝いできる可能性が高いです。
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