エンジニアの転職活動において、志望動機は重要な位置を占めます。逆にいえば、志望動機の作り方、伝え方のコツを学べば転職活動において有利なポジションにつくことができるでしょう。
志望動機に関して重要なのは「己を捨て相手視点に徹する」ということです。ここでは、具体的な志望動機の作り方や伝え方のポイント、よくあるNG例などについて解説します。
エンジニアにとっての志望動機とは?

履歴書に記入したり、面接の際に尋ねられたりする志望動機は、採用の可否に関わる重要な項目です。志望動機に似た言葉に「自己PR」がありますが、志望動機は「その企業を志望する理由」であるのに対し、自己PRは「自分を採用するメリット」と説明されることがあります。
しかし、後述しますが、志望動機を「自分軸」で語り過ぎると、独りよがりで採用担当者に刺さらない内容になってしまいます。採用担当者目線を徹底して「自分を採用するメリット」を強調すると、実質的に志望動機と自己PRは限りなく重なるのです。
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今すぐ無料で相談するエンジニアにとって志望動機はなぜ重要?

採用担当者の多くが履歴書の記載事項のうち「職歴」を最も大事にするとされますが、その次に重視するのが「志望動機」といわれています。職歴は求職者の経験やスキルと最も大きく関係しますが、自分の思うように自由に書き換えることはできません。それに対して、志望動機は自分次第でいかようにも書き換えることができます。つまり、エンジニアの転職を成功させたければ、志望動機の準備に心血を注ぐべきなのです。
採用担当者は志望動機から以下の点を読み取っています。ここで3つのポイントを解説しましょう。
業績アップにつながる人材なのか?
企業が人材を採用する根本的な理由のひとつに「業績アップ」があります。いま、抱えている組織上の課題や開発面での行き詰まりを打開し、さらに開発の質とスピードをアップさせ、他社よりも抜きんでたサービスをリリースしたいのです。
採用担当者は、必ずしもスキル面で即戦力になれるかどうかは別にして、求職者が中長期的に業績アップにつながる人材なのかを見ています。
カルチャーにフィットするか?
どの企業もそれぞれにカルチャーがあります。同じスキルを持つエンジニアであっても、カルチャーが異なる職場環境、大企業とスタートアップなど規模の異なる企業において同じ実力を発揮できるとは限りません。
そのため、採用担当者は志望動機を通じて、求職者が自社のカルチャーにフィットし、他のメンバーと円滑にコミュニケーションをとりながら、プロジェクトを進めていくことができるかを確認したいと思っています。
長く働いてくれそうな人材か?
いかに優秀なエンジニアで、自社のカルチャーにフィットしていると思えても、早期で離職すれば多大な採用コストが失われます。入社した従業員が3カ月で早期離職した場合、従業員一人当たり約187.5万円のコスト損失が発生するという試算もあります。
志望動機から求職者があまりに「自分軸」が強いことが分かれば、それだけのコストをかけて採用して大丈夫だろうかと、採用担当者に懸念を抱かせることにもなりかねません。
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エンジニアが志望動機を作成する際には、以下の3つのポイントを覚えておきましょう。
結論から述べる
志望動機は結論から述べ、そのあとに根拠となるエピソードを挙げるようにしましょう。書面であれ、面談であれ、この順序を逆にすると、採用担当者に言いたいことが伝わりにくくなってしまいます。
事前に自己分析する
「彼を知り己を知れば百戦殆(あやう)からず」という言葉があるように、転職活動においてもあらゆる局面で自己分析と企業研究は欠かせません。志望動機では、スキルや経験だけでなく、ヒューマンスキルや適性もアピールする必要があります。そのため、自分の強みを何となく把握しておくだけでなく、相手から突っ込まれても具体的なエピソードとともに説明できるように準備しておくことをおすすめします。
前もって企業を研究する
自分が募集する企業ですから、誰もがある程度の研究はしているはずです。しかし、前述したように採用担当者は、求職者が「どの程度企業の成長に貢献できるか」「企業のカルチャーにどの程度フィットできるか」を知りたいと思っています。そこにフォーカスした志望動機を作るためには、求人票に加えて企業のホームページなども活用し、情報収集をしましょう。
もし自分だけで企業研究をすることに限界を感じた場合は、企業との接点を常に持ち、情報をアップデートし続けている転職エージェントを活用するのも一つの方法です。
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ここでは、エンジニアが志望動機を伝える時の3つのポイントについて詳しく解説します。
自分のビジョンと会社のビジョンがクロスする部分を意識する
志望動機の中に「自分が持っているスキルを活かしたい」「これまでの経験を活用して仕事を充実させたい」という要素があることは間違いではありませんし、むしろ自然なことです。ただ、問題はそれを面談の際にどのように採用担当者に「伝えるか」ということです。
心がけたいのは、自分のビジョンと会社のビジョンがクロスする部分を意識して志望動機を準備しておくことです。「どのように伝えると企業側は嬉しいのか」という視点を常に持つようにしましょう。
自分がどのように貢献できるかを盛り込む
各企業は、それぞれ異なる組織課題やシステム面での困りごとを抱えているものです。そこで自分がどのように企業に貢献できるかを具体的に伝えることが重要になります。そのためには以下のような対策をするとよいでしょう。
- 転職エージェントとのキャリア面談で情報を収集する
- 募集企業の困りごとについて仮説を立て、企業とのカジュアル面談で質問する
- これまでの経験がダイレクトに活かせないと感じる場合はスキル・経験に加え、特性もアピールする
- 業務外で勉強しているスキルを列挙するだけでなくストーリー性を持たせて論理的かつ丁寧に説明する
気をつけたいのは「御社の研修制度が充実しているから」という志望動機です。あまりに強調しすぎると「この求職者は手取り足取り教えてあげないと自分で勉強しない人なのでは」と採用担当者に思われてしまい、逆効果になるためです。
その企業でなければならない理由を伝える
特にキャリアチェンジする場合は、これまでの経験やスキルをどれだけ活かせるか、アピールすることはやや難しくなります。そこで大切になるのは、なぜ自分がその企業でキャリアチェンジをし、挑戦したいと思っているのか、明確な理由を伝えることです。
企業研究で深掘りした募集企業のミッションや価値観、経営方針と自分のチャレンジしたいことがどのようにクロスしているのかを熱く語りましょう。ただ、この場合も「自分軸」が強くなり過ぎないよう注意が必要です。
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「自分軸」が強すぎる志望動機
「福利厚生が充実しているから」「自分が使いたい技術を使っているから」「企業規模が大きくて経営が安定しているから」などの志望動機はもっともなように思えます。ただ、視点を変えて企業の採用担当者からどう見えるかを考えてみましょう。採用担当者が重視しているのは、求職者がどのように企業の売上・成長・発展に貢献してくれるかという点です。
「自分がやりたいこと」ばかりを強調する「利己的」な求職者を採用したいと思うか、立ち止まって考えてみると自ずから答えが出てくるのではないでしょうか。
NG例:
「御社は業界でも非常に有名で、御社で働くことはキャリアに大きなメリットがあると思います。自分の市場価値も上がると考え、応募しました。」
「御社では最新の技術を使用していると聞いています。私は自分のスキルをさらに磨きたいと考えているため、御社で働くことで自分の成長に大いに役立つと思い、応募しました。」
その会社じゃなくても良いような志望動機
企業の研究は必要ですが、志望動機の中でただ企業の魅力ばかり並べても採用担当者の心には刺さりません。重要なのは、自分のスキルや経験と企業のつながりを論理的に、ストーリーとして語ることができるかという点です。
また、やりたいことが漠然としていて募集している仕事内容に結びつかないような志望動機もNGです。例えば「社会貢献」ばかりを強調した志望動機は、企業が利益を創出するための営利組織であることを度外視しています。
NG例:
「私はプログラミングが得意で、特にPythonやJavaScriptに自信があります。これらのスキルを活かして貢献できる会社を探しており、エンジニア職を希望します。」
「私はIT業界に強い関心があり、この業界は成長が著しく将来性があるため、エンジニアとしてこの業界で働きたいと思っています。」
ネガティブな理由
当然のことですが、求職者は内定が決まれば、退職する予定の人になります。そのため、退職理由を尋ねられることがあるかもしれませんが、「残業が多すぎる」「仕事がきつかった」などのネガティブな理由ばかりを挙げるのも避けたいところです。
もちろん「残業が多い」ことは十分な退職理由になり得ます。ただ、そこを全面に押し出すよりも、「自分が習得したいスキルがあって勉強中であるにもかかわらず、残業が多いために定時で上がれずなかなかかなわない」というように伝えるほうがスマートでしょう。
NG例:
「IT業界では長時間労働が当たり前で、バランスが取れた働き方が難しいと感じています。御社のようなワークライフバランスを大切にする会社に転職したいと思っています。」
「現在の会社では、チームのコミュニケーションが悪く、プロジェクトの進行も遅いので、より良い環境を求めて御社に応募しました。」
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今すぐ無料で相談するエンジニアの志望動機に関するQ&A

ここでは、エンジニアの志望動機に関するFAQを取り上げます。
Q.競合企業と比較しても問題ない?
A.志望動機の中で競業企業と比較することで、業界についてよく研究し、分析している点が評価される可能性は高いといえます。しかし、競合企業を批判するような論調になったり、上から目線になったりしないよう注意しましょう。
Q.他の企業と迷っていることを伝えてもよい?
A.採用担当者に与える印象を考えると、他の企業と迷っていることは伝えないほうが良いでしょう。しかし、悩んでいる理由が明確ならば、「現在悩んでいる企業が他に1社あります」と正直に伝えるのも一つの方法です。
Q.第一志望でない場合はどうすべき?
A.面接に合格するためには志望度が高いことを伝えるべきでしょう。上述したように企業が支払う採用コストはかなり大きいため、「本命ではない」と伝えてきた求職者を採用することはまずありません。仮に第一志望ではなくても、その企業に興味がある点や、共感できる部分を強調して熱意をアピールしましょう。
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今すぐ無料で相談するまとめ

志望動機を準備する場合、熱意を伝えることは大切です。しかし、視点はいつでも企業側、採用担当者側を意識しましょう。ただ、漠然と相手企業の業績向上に貢献したいというのではなく、自分のスキルや経験、適性がどのように相手が求職者に求める条件とクロスするのかを意識すると差別化できるはずです。
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