企業インタビュー|キッカケエージェント

顧客にとっての「真の価値」を探求するラクスのPdM組織のリアル

顧客にとっての「真の価値」を探求するラクスのPdM組織のリアル

最終更新日:2026.02.04

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「顧客に届けるべき真の価値とは何か?」株式会社ラクスのプロダクトマネージャー(以下、PdM))は、開発着手前の「ディスカバリー」に徹底してこだわり、本質的な課題解決を追求しています。「楽楽精算」をはじめとする複数のSaaSを展開する中で、現在はプロダクト単体の改善にとどまらず、複数製品の連携やAI活用といったテーマにも取り組んでいます。

今回は、第一開発統括部プロダクト部部長の稲垣様と採用担当の佐々木様にPdM組織の役割や考え方、選考や育成で大切にしている価値観など、PdM組織のリアルについて伺いました。

顧客への提供価値を最大化するラクスのPdM組織とは

稲垣様

プロダクト部の役割と、東京拠点にPdM機能を集約している狙いについて教えてください。

稲垣:私が管掌するプロダクト部は、東京拠点の開発商材を統括する第一開発統括部に属しています。現在、プロダクトマネジメント課とプロダクトデザイン課がそれぞれ2つずつあり、PdMとデザイナーが密に連携できる体制をとっています。

このような体制を取っている最大の理由は、東京が担当する『楽楽精算』などのプロダクトは規模が大きく、ステークホルダーも多岐に渡るためです。その分、PdMには高い専門性と横断的な調整力が求められます。

大阪拠点では各開発組織や事業組織の中にPdM機能が内包されていますが、東京拠点では専門性の高いPdM人材を一箇所に集めることで、ナレッジを共有しながら組織的にプロダクトマネジメントを強化できるようにしています。その結果として、事業成長をよりスピード感を持って進められる体制になっています。

ラクスにおけるPdMの役割について教えてください。

稲垣:メインとなる役割は、中長期的なプロダクトロードマップの策定と、四半期ごとのリリース機能の決定、そしてPRD(製品要求仕様書)の作成です。これらを進める上で特に重視しているのが、顧客や社内の営業・CS部門へのヒアリングを通じた課題の深掘りです。

例えば「楽楽精算」のような成熟した製品では、単なる機能追加ではなく、ユーザー体験の向上やガバナンス強化といった複雑な課題解決が求められます。

競合製品との機能比較で穴埋めをするのではなく、「顧客が真に困っていることは何か」を突き止め、開発チームと実現可能性をすり合わせながら仕様に落とし込んでいく。この本質的なディスカバリープロセスこそが、ラクスのPdMに求められる役割だと考えています。

ラクスでは、PdMの役割をどのように位置づけているのでしょうか。

稲垣:一般的にPdMは「企画から実装・提供まで、プロダクトを成長させるために何でもやる存在」と位置づけられることが多く、ディスカバリー(顧客課題の探索)からデリバリー(実装・提供)までを一気通貫で担うケースも少なくありません。

一方で、ラクスのPdMは「ディスカバリー」に重きを置いた役割設計になっているになっているのが特徴です。

当社のプロダクトは規模が大きく、関わるステークホルダーも多いため、デリバリー(プロジェクトマネジメント)の領域はPdMとは別の実装を担う開発チームが主に担っています。全工程をPdMが抱え込むのではなく、役割分担を明確にすることで、私たちは「顧客にとっての真の価値は何か」「製品としてどのような価値を提供すべきか」という最上流の問いに集中できる環境を整えています。こうした体制によって、より精度の高い意思決定ができると考えています。

PdMの担当プロダクトは、どのような観点で決めているのでしょうか。

稲垣:配属先は、本人の適性や、どのフェーズのプロダクトに挑戦したいかといった志向に合わせて決定しています。例えば、成長・成熟期にある主力「楽楽精算」では、エンタープライズ領域への深耕など、腰を据えた深いディスカバリーが求められます。

一方で、拡大フェーズにある「楽楽明細」「楽楽電子保存」や、2025年7月にリリースした「楽楽債権管理」などでは、ディスカバリーの質を保ちつつ、よりクイックな動きが求められます。

単に「どの製品が好きか」ではなく、どのフェーズでどのような経験を積みたいかというキャリアプランを重視して、アサインを決定しています。

カジュアル面談でまずラクスについて知っていただく、その背景

まずカジュアル面談で、会社やPdM組織の話をされていると伺いました。その背景を教えてください。

稲垣:PdMという職種は企業ごとに役割の定義が大きく異なります。そのため、候補者の方がイメージしているPdM像と、当社の実態との間にギャップが生じやすいと感じています。

そこで、選考に入る前にカジュアル面談の場を必ず設け、選考に入る前にカジュアル面談の場を設け、会社やPdM組織について、良い点だけでなく、組織としての課題や「ディスカバリーに重きを置いているがゆえの難しさ」も含めてお話ししています。

まずは当社のリアルを知ってもらったうえで、それでも挑戦したいと思っていただけるかどうかを、お互いに確認する時間だと考えています。無理によく見せることはせず、納得して選考に進んでいただきたいので、「合わないと思ったら辞退していただいて構いません」とお伝えしています。

結果として、選考に進む段階での解像度が高まり、その後の面接がお互いにとって建設的な場になっていると感じています。

人事担当者による候補者フォローについて教えてください。

佐々木:面接の場では、限られた時間の中での会話となるため、候補者様の本音や不安が見えにくくなることがあります。そこで私たち人事が間に入り、「本当は何を実現したくて転職活動をしているのか」「他社と迷っているポイントはどこか」といった深い部分を丁寧にヒアリングさせていただいています。

伺った内容は稲垣にも共有し、面接の中で「ラクスならその希望をどう叶えられるか」を具体的に提案できるような体制をとっています。単なる日程調整役ではなく、候補者様と稲垣の橋渡し役として、入社後のミスマッチを防ぐための納得感のある意思決定をサポートすることが私たちの役割だと考えています。

最終面接では、どのような点を大切にして対話されていますか。

稲垣:最終面接では主に「言語化力」「ステークホルダーを巻き込む推進力」「顧客志向の深さ」の3点について詳しくお話を伺っています。PdMは、多くの関係者と認識を揃え、利害を調整しながらプロダクトを前に進めていく役割です。そのため 、自身の思考を誤解なく伝える言語化能力は不可欠です。

また、当社では面接での主要な質問事項を事前にお渡ししています。「過去一番成果を出したエピソード」などを事前に整理していただき、当日はその背景や思考プロセスを深掘りします。

面接での瞬発力や話し方のうまさではなく、これまでの経験を通じて、深い思考プロセスや、顧客課題に粘り強く向き合う姿勢など、「再現性のある実力」を知りたいと考えているからです。

広く深い思考で「ホームラン」を狙う面白さ

稲垣様

ラクスのPdMだからこそできる、ディスカバリー(顧客課題の探索)の醍醐味は何ですか?

稲垣:世の中にはアジャイル開発で高速に仮説検証を回すスタイルもありますが、ラクスの主要プロダクトは開発規模が大きく影響範囲も広いため、基本的にはウォーターフォール型を採用しています。一度開発が始まると修正コストも大きくなるため、PdMには企画段階での高い精度が求められます。

「とりあえず作って反応を見る」のではなく、デリバリーを担う開発チームに渡す前に顧客課題を徹底的に深掘りし、「これなら確実に顧客に大きな価値(ホームラン)を届けられる」という確信を持てるまで、ディスカバリーに集中できるのが特徴です。

開発に着手する前の「何を作るべきか」という問いに対し、じっくりと本質的な課題解決に向き合える時間は、何よりの醍醐味だと考えています。

複数プロダクトの連携やAI活用といったテーマに、PdMとしてどのように関わっているのでしょうか。

稲垣:現在は単一プロダクトの成長だけでなく、ラクスが提供する複数のSaaSをシームレスに連携させ、顧客に統合的な価値を提供する「統合型ベストオブブリード」戦略を推進しています。そのためPdMには、担当製品の枠を超えて、製品間をつなぐハブとしての広い視野も求められる面白いフェーズにあります。

また、AI技術の活用も積極的に進めています。例えば、AIエージェントの標準搭載など、これまでのSaaS延長線上にはない機能開発にも挑戦しています。既存プロダクトを成長させてきた基盤があるからこそ、AI活用や複数製品連携といった難易度の高い未踏の領域にも関われるため、PdMとしても、プロダクト単体ではなく、より広い視野で価値を設計する経験が積めるフェーズにあると考えています。

徹底した「製品解像度」の向上から始まるオンボーディング

PdMのオンボーディングで大切にしていることを教えてください。

稲垣:入社後の約1.5ヶ月間は、まずインプットに集中する期間として設けています。PdMとして高いパフォーマンスを発揮するためには、ユーザー視点だけでなく、システム構造や業務ドメイン、組織体制、開発プロセスといった「製品を取り巻く全方位的な解像度」を高めることが不可欠だと考えているからです。

具体的には、体系的なオンボーディングメニューに取り組んでいただくほか、専任のバディ社員やマネージャーとの週次1on1を通じて、疑問を即座に解消できる体制を整えています。

いきなり現場に入るのではなく、まずは製品の全体像を深く理解する時間を設けることで、その後の思考の質を高め、スムーズに業務に入っていただけるようサポートしています。

月1回のキャリア面談など、個人の成長を重視する文化について教えてください。

稲垣:メンバーの成長なくして組織の成長はないと考えており、月1回の頻度で1on1を実施しています。ここでは直近の業務進捗だけでなく、「1年後、3年後にどうなっていたいか」という中長期のビジョンを自身で描いてもらい、そこから逆算して現在の課題や伸ばすべきかを一緒に整理しています。

ラクスには複数のプロダクトがあり、フェーズも「0→1」から「10→100」までさまざまです。そのため、「マネジメントに挑戦したい」「新規事業を立ち上げたい」といった本人の志向に合わせて、最適なアサインメントを柔軟に考えられる環境があります。。

会社の都合だけで配置を決めるのではなく、個人のキャリア実現と事業成長が重なるポイントを常に模索し続ける文化が根付いています。

多様なバックグラウンドを持つメンバーが、実際の業務でどのように力を発揮しているのか教えてください。

稲垣:現在のPdMチームは、エンジニアやPM出身者が多い一方で、経理実務を長年経験してきた業務ドメインに精通した人材も活躍しています。
例えば、経理出身のメンバーが顧客インタビューに同席することで、ユーザーの業務のリアリティや細かなニュアンスをその場で捉え、チーム全体の解像度を一気に引き上げてくれるといった相乗効果が生まれています。

また、グループをまたぎ合同で定例ミーティングを行っており、隣のチームの成功事例や失敗談を共有し合えるのも特徴です。異なる視点や強みを持つメンバーが互いにリスペクトし合い、組織全体でナレッジを高め合う風土があるため、未経験の領域があってもチームで補完しながら成長していけます。

PdMの働き方について、組織として意識していることを教えてください。

稲垣:私たちは、成果を出すために時間を長く使うのではなく、何に時間を使うべきかを明確にすることを大切にしています。目先の納期に追われ続ける状態では、本質的な価値づくりに向き合うのは難しいと考えているからです。

開発やデザインと役割分担を明確にし、各スペシャリストが強みを発揮できる体制が整っているため、手戻りや過度な調整が発生しにくい仕事の進め方を目指しています。その結果として、無理な残業に頼らずとも、一定の生産性を保てていると感じています。

プロフェッショナルとして成果にコミットしながらも、持続可能な働き方が実現できているのは、こうした組織構造と事業の強さがあるからだと考えています。

変化を選び続けるから、ラクスで働く

稲垣様が、ラクスに入社した経緯と、実際に働いて感じている面白さを教えてください。

稲垣:理由は大きく2つあります。1つは「フェーズへの興味」です。これまで0→1や10→100の成長フェーズは経験してきましたが、当時のラクスが目指していた「100→1,000」へ拡大し、圧倒的シェアNo.1を確立していく規模感は未体験でした。そこに挑戦したいと考えたのが、1つ目の理由です。

もう1つは、自分自身の「アンラーンへの挑戦」です。私は元々エンジニア出身で、技術力を軸に価値を発揮してきましたが、その過去の強みをあえて手放し、プロダクトマネジメントや組織づくりという新しい領域で、改めて自身の価値を再構築したいと考えました。

変化の激しい時代だからこそ、過去の成功体験にとらわれず、自分自身をアップデートし続けられる場所として、ラクスを選びました。

2026年4月から新しい中期経営計画も始まります。既存の延長線上ではなく、自身の成長とプロダクトの成長を重ねながら、変化そのものを楽しめる方にとっては、これ以上ない面白いタイミングだと思います。

最後に、エンジニアの皆さんへメッセージをお願いします。

稲垣:少しでも興味を持っていただけたら、まずはカジュアル面談でお話ししましょう。私が直接お話しし、組織の課題も含めて当社のリアルを包み隠さずお伝えします。ご自身のキャリアの選択肢としてラクスがどう映るか、ぜひ確かめに来てください。

佐々木:稲垣は外部で話す機会も多く、PdM組織について発信する場もありますが、記事やイベントだけでは分からない部分も多くあるかと思います。カジュアル面談では、お一人おひとりの関心やキャリアの状況に合わせて、実際の働き方や組織のリアルをできるだけ具体的にお話ししています。

記事やイベントの情報だけでは分からない、候補者様お一人おひとりのキャリアに合わせたお話ができる場です。「まずは話を聞いてみたい」という温度感で大丈夫です。少しでも気になった方は、カジュアル面談でお話しできればうれしいです。

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IT菩薩モロー

この記事を監修した人

毛呂 淳一朗 「IT菩薩モロー」

YouTubeでITエンジニアの転職やキャリアに関する情報を発信するキャリア系インフルエンサー。YouTubeチャンネル登録者数は3.4万人(2025年4月時点)。

エンジニア採用担当としての経験も豊富で、企業が求める人材や視点も熟知。その経験を活かし、現在はITエンジニア特化のキャリア支援企業「キッカケエージェント」を立ち上げ、月間120人のITエンジニアと面談を行う。エンジニアのキャリア志向と企業課題の解決を両立する最適な人材紹介を提供。

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