エンジニアの職種にはさまざまなものがあります。それらの職種の一つにフロントエンドエンジニアがあります。
エンジニアへの転職を考えている方には、フロントエンドエンジニアを志望されている方もいるかと思います。そのため、仕事内容や年収および必要なスキルセットを具体的に知りたいという方が多いのではないでしょうか。
本記事では、フロントエンドエンジニアの具体的な仕事内容や、年収および必要とされるスキルセットを中心に解説します。
フロントエンドエンジニアへの転職を考えている方には役立つ情報であるため、ぜひ最後までお読みください。なお、フロントエンドエンジニアへの転職をお考えの方は、エンジニアに特化した転職エージェントである、キッカケエージェントにご連絡ください。
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ユーザーが触れる「UI/UX」の実装を担当する人材
フロントエンドエンジニアとは、ユーザーがシステム利用時に触れる「UI/UX」の、プログラミングを担当する人材のことです。
UIとは、ユーザーがシステムを利用する際に接する、機能やデザインを指します。また、UXとは、ユーザーが製品やサービスを通じて得られるすべての体験を表します。UXの具体例としては、「ECサイトを利用時に自分が探している商品が見つけやすかった」といったことがあげられます。
バックエンドエンジニア・WEBデザイナーとの違い

バックエンドエンジニアは「裏側の仕組み」を作る
バックエンドエンジニアは、WEBサイトなどのシステムにおいて、ユーザーからは直接見えない部分を担当するエンジニアです。
具体的には、サーバーサイドで行われるデータベースとの連携部分などの実装や、システムが稼働している基盤環境(サーバーやデータベースなど)の構築・管理などがあげられます。
WEBデザイナーは「見た目の設計図」を作る
WEBデザイナーは、システムでユーザーに直接見える部分、つまり画面のデザインやボタンを押下したときにどんな処理が行われるかについて設計する仕事をしています。
WEBデザイナーは、画面の設計を担当し、設計をベースにプログラミングを行う役割が、フロントエンドエンジニアです。
フロントエンドエンジニアは「両者の架け橋」
フロントエンドエンジニアは、いわばバックエンドエンジニアとWEBデザイナーの間の架け橋となる役割を担っているといます。
フロントエンドエンジニアは、WEBデザイナーが設計した画面や機能に基づき、実際に画面上で機能が実現するように実装するとともに、サーバーサイドの処理(データベースとのアクセスなど)との連携の実装も行っています。
フロントエンドエンジニアの年収と将来性

平均年収は約443万円
フロントエンドエンジニアの平均年収は、約443万円といわれています。月給に換算すると月々37万円となります。
ただし、給与幅が比較的広いことから、勤めている企業や経験およびスキルなどによって、収入に大きな開きがあると思われます。
今後も将来性は高い
企業の競争力強化や、顧客へのサービス向上などを狙い、DX化の動きが活発となっています。そのため、今後もWEBサイトの構築などの需要は高いといえます。
よって、フロントエンドエンジニアの仕事についても、将来性の高さが期待できます。
フロントエンドエンジニアの仕事内容

UI/UXの改善
WEBデザイナーが設計した画面イメージを基に、その設計どおりに動くようにプログラミングを行うことが、フロントエンドエンジニアの主要な業務です。
しかし、WEBデザイナーが設計した画面では、実装が複雑になるためユーザーが画面を利用した際のレスポンスが劣化するといった、課題が発生する場合もあります。
そのようなときにはUI/UXを改善して、ユーザーの操作性を良くするといった取り組みを行います。
フレームワークを使った開発
フロントエンド開発においても、フレームワークを活用することによって、「プログラミング作業の効率化」「品質の統一」が図れます。
そのため、フロントエンドエンジニアの仕事には、フレームワークを使った開発を行うことも含まれます。
バックエンドAPIとの連携
ユーザーがWEBサイトで操作したことをシステムとして実現するためには、多くの場合フロントエンドとバックエンドで連携する必要があります。
フロントエンドとバックエンドを連携するためには、APIを活用します。APIとは、簡単にいうとアプリケーション間の連携をするための仕組みのことです。
そのため、フロントエンドからバックエンドに連携するため、フロントエンドエンジニアはバックエンドAPIとの連携も業務担当範囲となります。
パフォーマンス最適化
ユーザーがWEBサイトを利用した際にレスポンスが悪い場合、そのサイトの利用をやめてしまう懸念があります。
そのため、パフォーマンス最適化もフロントエンドエンジニアの重要な業務の一つです。具体的には、性能測定→ボトルネック分析→チューニングといった手順で、パフォーマンスの向上を図ります。
パフォーマンスを向上させるための施策としては、不要な処理の削除やブラウザキャッシュの利用といった策があげられます。
アクセシビリティ対応
ユーザーの障害有無・年齢・システム利用環境に関わらず、あらゆる人がWEBサイトで提供されているサービスができるようにすることを、アクセシビリティ対応と呼びます。
例えば、視力が悪い方のために、文字の背景色とのコントラスト比を高くし、文字を見えやすくしたり、文字を大きくしたりする施策などがあります。
テスト・品質保証
自分がプログラミングしたプログラムの単体テストや、バグが検出された場合の対応も、フロントエンドエンジニアの仕事の一つです。
品質保証業務としては、バグ対応以外にも管理・修正がしやすいプログラムを作成するといった業務も含まれます。
デザイナー・バックエンドとの協業
フロントエンドエンジニアが製作したプログラムは、WEBデザイナーが設計しバックエンドとの連携も必要です。
そのため、フロントエンドエンジニアはWEBデザイナー・バックエンドエンジニアと緊密に連携しながら仕事を進めていく必要があります。よって、デザイナーやバックエンドとの協業も、フロントエンドエンジニアに課せられる業務の一つです。
フロントエンドエンジニアに必要なスキルセット

【最優先】JavaScript/TypeScript
フロントエンドエンジニアとして、もっとも必要なスキルは、JavaScriptやTypeScriptといった、プログラミング言語の知見です。
フロントエンドのプログラミングは、主にJavaScriptやTypeScriptによって行われます。そのため、これらの知見がないとフロントエンドエンジニアとしての仕事ができません。
【優先】React/Vue/Angularなどのフレームワーク
次に優先すべきスキルは、フレームワークの知見です。作業効率化や品質の統一といった観点で、フロントエンド部分の開発にはフレームワークの活用が必須といっても過言ではありません。
React/Vue/Angularは、JavaScriptのフレームワークとして定評があります。そのため、これらのフレームワークの概要・機能・操作方法などのスキルは必要です。
【差別化】パフォーマンス最適化・アクセシビリティ
プログラミング言語やフレームワークの知見を持つエンジニアは、多くいます。そのため、転職に成功するためには、何らかの差別化が図れるスキルを持つことが重要です。
フロントエンドエンジニアの仕事内容として、パフォーマンス最適化やアクセシビリティ対応も含まれます。そのため、パフォーマンス劣化が検出された際のチューニング方法や、障害を持った方でも操作しやすい画面の実装方法などの知見や経験があると、大きな差別化ポイントとなるでしょう。
【価値を高める】バックエンド・インフラの知識
フロントエンドエンジニアは、バックエンドエンジニアとの協業も必要とされています。そのため、バックエンドの知見があると、よりスムーズにバックエンドエンジニアと連携ができるようになります。
よって、データベースなどのインフラ周りの知見があると、より自分の価値を高めることができます。
バックエンドエンジニアがフロントエンドで市場価値を上げる条件

API設計経験が「状態管理」に活きる
状態管理とは、アプリケーションの状態をデータとして扱い、そのデータの変更や更新を一元的に管理することです。これらの管理を行うことで、アプリケーションの一貫性が保たれます。
つまり、フロントエンド処理とバックエンド処理の整合性が保証されることになるため、ユーザーが想定したシステム処理が行われるわけです。
API設計経験があれば、状態管理の目的や必要性も分かるため、バックエンドエンジニアがフロントエンドの場での市場価値が高まります。
BFF・GraphQLなど境界領域が市場価値を高める
BFFとは、「Backend for Frontend」の略称です。BFF はフロントエンドごとに専用のバックエンドを用意する設計パターンのことを指します。 また、GraphQL とは、API向けのクエリ言語とランタイムです。
BFF・ GraphQLは、フロントエンドとバックエンドの連携に活用される設計パターン・仕組みです。そのため、これらの知見を持つことでバックエンドエンジニアが主体となって、フロントエンドとの連携がスムーズにできます。
よって、バックエンドエンジニアの市場価値も上がります。
サーバーサイド知識が必須の時代になってきている
WEBサイトのシステム処理は、フロントエンドとバックエンド(サーバーサイド)の連携によってなされています。
そのため、フロントエンドの領域でも、バックエンドの知見が必要不可欠といっても過言ではありません。よって、フロントエンドの領域でもバックエンドエンジニアの知見を持つことで市場価値が上がるといえます。
フロントエンドエンジニアからのキャリアパス

テックリード / エンジニアリングマネージャー
テックリードとは、システムの設計から実装まで行えるスキルを持ったエンジニアを指します。具体的な仕事内容としては、エンジニアチームのリーダーなどを担当することが多いようです。
フロントエンドエンジニアから、WEBデザイナーの経験も積むことで、フロントエンド周りの設計から実装までカバーできるスキルを持ち、テックリードになれるでしょう。
エンジニアリングマネージャーとは、エンジニアメンバーの育成・評価、また技術戦略を支援する役割を持ちます。フロントエンドエンジニアから管理職の経験を積むことで、エンジニアリングマネージャーを目指します。
スペシャリスト
スペシャリストとは、フロントエンドエンジニアの仕事を極めた役割を担っています。フロントエンドエンジニアとして、フロントエンド部分のプログラミング経験を積むことで、その道のスペシャリストにステップアップしていきます。
プロダクトマネージャー / UXエンジニア
プロダクトマネージャーは、自社プロダクトの全体的な責任や最終決定権を持つ役割が課されます。継続して魅力的なプロダクトを生み出すことで、顧客満足度や企業利益を最大化することがミッションです。
プロダクトマネージャーになるためには、多くのプロジェクトのマネジメント経験を積む必要があります。
UXエンジニアは、WEBデザイナーの業務範囲である、ドキュメントやプロトタイプの準備をサポートする役割を担っています。WEBデザイナーとフロントエンドエンジニアの中間的な位置づけにあります。
フロントエンドエンジニアから、UXエンジニアになるためには、WEBデザイナーの経験を積むとよいでしょう。
まとめ:現職の経験を活かしながらフロントエンドで活躍できる
本記事では、フロントエンジニアの仕事内容や年収および求められるスキルセットなどについて解説してきました。
企業によるDX化の推進により、フロントエンジニアの仕事は今後も需要が高いです。、そのため、フロントエンドエンジニアの未来は明るいといえるでしょう。
現職の経験を活かしながら、フロントエンドエンジニアの道を進むことが可能であるため、フロントエンドエンジニアへの転職を検討してみてはいかがでしょうか。
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