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フロントエンドとバックエンドの違い|仕事内容・必要スキル・年収から比較

フロントエンドとバックエンドの違い|仕事内容・必要スキル・年収から比較

2025.11.11

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Webエンジニアを目指す人がまず悩むのは「フロントエンド」と「バックエンド」どちらを選ぶべきか、という点ではないでしょうか。WebサイトやWebアプリケーション開発にはどちらも欠かせませんが、担当範囲や役割、求められるスキルは異なります。

この記事では、フロントエンドとバックエンドの違いから、必要なスキル・年収・将来性、さらにあなたがどちらに向いているか判断できる軸までを解説します。自分のキャリアの方向性を決めるための判断材料として、ぜひ最後までお読みください。

キッカケエージェントでは、あなたの経歴や適性、叶えたい将来のキャリアパスから逆算した最適な業態・職種をご提案することを重視しています。フロントエンドとバックエンド以外の職種も考慮し、あなたの希望する条件にマッチした企業や求人のご紹介ができますので、お気軽にキャリア相談をご利用ください。

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フロントエンドとバックエンドの違い

フロントエンドは「見える部分」、バックエンドは「見えない部分」を主に担当します。まずは両者の基本的な役割を押さえましょう。

フロントエンドバックエンド
担当範囲ユーザーの操作・画面表示データ処理・機能実装
特徴見た目と操作性を追求仕組みを支えるロジック
主な言語HTML、CSS、JavaScriptPHP、Ruby、Python、Javaなど

フロントエンドはユーザーとサービスをつなぐ「顔」

フロントエンドとは、WebサイトやWebアプリケーションでユーザーが直接見て操作する部分のことを指します。具体的にはサイトのレイアウト、ボタンの配置やクリックしたときの動作、アニメーションなどのユーザー体験(UX)に関わる部分です。サービスを利用してもらえるかが決まる「顔」の役割を果たしています

ユーザーがストレスなく快適に利用できることが重要であり、デザインや操作性を意識して設計する能力が求められます。

Webの基本となるHTML、CSS、JavaScriptといった基本言語に加え、最近ではReactやVue.jsなどのフレームワークも主流になってきました。そのため、フロントエンドには常に新しい技術トレンドを追う柔軟さが欠かせません。

バックエンドはビジネスを裏で支える「心臓・頭脳」

バックエンドとは、WebサイトやWebアプリケーションでユーザーの目には触れないサーバーサイドの部分です。具体的には、ユーザー認証・データ処理・決済処理・在庫管理などの根幹を担っています。つまり、サービスの安定稼働と信頼性を支える「心臓」や「頭脳」のような存在です。一連のビジネスロジックを実現することが重要であり、論理的な設計能力や堅牢性が求められます。

使用する主な技術は、PHP、Ruby、Python、Javaといったサーバーサイド言語。そして、データを安全に管理するためのデータベース管理システム(DBMS)の知識、セキュリティ対策や負荷に耐えうるシステム構築能力も必要です。

ECサイトを例にフロントエンドとバックエンドを比較

たとえばECサイトの場合、以下のように担当が分かれます。両者が連携することでECサイトは成り立っています。

フロントエンドバックエンド
商品一覧商品画像や価格などの表示データベースから商品情報を取得し、表示用に整形
カート機能「カートに入れる」ボタンを押したときのアニメーションや、合計金額のリアルタイム表示ユーザーIDと紐づけて、カート内の商品と数量をデータベースに一時保存
購入手続きフォームの入力補助、エラーメッセージの表示注文情報の確定、在庫数の引き算、決済システムとの連携、購入完了メールの送信

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企業がフロントエンドとバックエンドを分ける理由

企業がフロントエンドとバックエンドを分ける理由

多くの企業が開発チームをフロントエンドとバックエンドで分けるのは、単に作業を分担するためだけではありません。開発の専門性を高め、ビジネス上のリスクを回避するという重要な目的があります。

顧客体験(フロント)と信用維持(バック)は専門性が違う

フロントエンドでは使いやすさやデザイン性といった「顧客体験(CX)」を重視します。ユーザーが「使いやすい」「楽しい」と感じる直感的な部分の質を高めることが、リピート率や売上に繋がるからです。

バックエンドではデータの正確性やセキュリティの確保という「信用維持」を重視します。ユーザーの個人情報や決済データを守り、サービスを安定稼働させることは、ビジネスの継続に不可欠な土台となるからです。

どちらも重要ですが、必要とされる知識が異なるため分業化が進んでいます。

フロントエンドが弱い場合のリスク

フロントエンドの品質が低いと、ユーザーはWebサイトやアプリを利用する際にストレスを感じやすいです。顧客体験の悪化は機会損失の致命的なリスクとなります。

  • 表示速度や動作の遅延による離脱リスク
    • 表示が遅い、動作が重いといったストレスからユーザーは離脱しやすくなり、購入や登録の機会損失に繋がります。
  • デザインや操作性の不備による信頼低下
    • 画面の崩れや分かりにくい操作性は、「質の低いサービス」と判断され、サイト全体の信頼性やブランドイメージを損なう要因です。
  • デバイス対応の不備による機会損失
    • スマートフォン表示に最適化されていない場合、モバイルユーザーを取りこぼし、大きなビジネスチャンスを失う可能性があります。

バックエンドが弱い場合のリスク

一方バックエンドが脆弱だと、企業の信用や存続に直結する深刻な事態を招きます。

  • サーバーダウンやシステムエラー
    • 予期せぬエラーやサーバーの停止が発生すると、サービス自体が利用できなくなります。その場合、顧客からの信用が失墜し、売上が下がるという直接的な損害は避けられません。
  • データ処理のバグ
    • 処理ロジックにバグがあると、ユーザーの注文データや個人情報に誤りが生じたり、データが消失するリスクがあります。
  • セキュリティの欠陥
    • セキュリティ対策に脆弱性があると、不正アクセスや情報漏洩が発生し、企業の社会的信用損失に繋がります。これは巨額の賠償問題に発展することもある、極めて重大なリスクです。

開発の効率化とスピード向上

役割を分けることで開発効率が向上し、リリースまでのスピードが上がります。

例えば、フロントエンドエンジニアはユーザーインターフェース(UI)の開発に集中でき、バックエンドエンジニアはデータベースやAPIの設計に専念できます。これにより、それぞれが持つ専門知識を最大限に活かすことが可能です。

また、両者が協力して開発を進めることで、トラブル時の切り分けや修正も迅速に対応できます。分業は、大規模開発やスピードが求められるサービス開発において不可欠な体制です。

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年収・需要・将来性はどちらが上?

年収・需要・将来性はどちらが上?

キャリアを考える上で年収や需要、将来性は重要な判断材料です。結論から言うと、フロントエンドとバックエンドはどちらも非常に需要が高く、将来性のある職種です。しかし、今後の傾向に違いがあります。

【平均年収】バックエンドの方が約50〜100万円高い

一般的に、バックエンドエンジニアの方が、フロントエンドエンジニアよりも平均年収が高い傾向にあります。企業や個人のスキルレベルにもよりますが、おおよそ50万円〜100万円程度の年収差です。

これは、バックエンドがサービスの根幹を担い、データベースやサーバー、セキュリティなどより専門的で高い技術スキルが求められるためです。特に、大規模なデータを扱う設計能力や、システムの安定稼働を保証する責任の重さが年収に反映されやすくなっています。

今のあなたがフロントエンドエンジニア・バックエンドエンジニアになった際に取得できる年収が気になる方は、ぜひキッカケエージェントにご相談ください。業界事情に精通したアドバイザーが、あなたの現在のスキルと将来の目標を照らし合わせ、最適なキャリアパスをご提案します。

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【需要】需要は同等だが供給はバックエンドの方が少ない

現在のIT市場では、Webサービスやアプリ開発の需要が継続的に増えているため、フロントエンド、バックエンドともに人材が不足しています。

フロントエンドバックエンド
需要UX重視で、複雑なUIや高速表示の専門家需要が高い機能拡張・データ増加に伴い、大規模システムを扱える人材需要が高い

どちらも就職先に困る可能性は低いですが、バックエンドの方が要求される知識・スキルが高く、供給が少ないため市場価値が高い傾向があります。どちらを選んでも、継続的に最新技術を学び、スキルを更新し続けることが重要です。

【将来性】バックエンドの方が優位

どちらも将来性が期待できますが、システムやデータの根幹を担うバックエンドに安定した優位性があると考えられます。

フロントエンドバックエンド
技術動向フレームワークの進化が速く、継続的な学習が必須AI・IoTなど、新技術のデータ連携の中心となり普遍的な価値がある

ただし、フロントエンドも顧客体験(CX)の専門性を深めることで、企業にとって不可欠な存在となり、職業としての市場価値と将来性をさらに高めることができるでしょう。

あなたはフロントエンドとバックエンドどちらに向いている?

あなたはフロントエンドとバックエンドどちらに向いている?

あなたの特性や興味によって、適性の高い分野は異なります。自分自身の性格や得意なことを振り返り、どちらがより自分らしいキャリアになるか考えてみましょう。

フロントエンド向きな人の特徴

  • デザインやユーザビリティに興味がある人
  • 表現力やコミュニケーション力がある人
  • 流行の技術を追うのが好きな人
  • 視覚的な結果をすぐに確認したい人

こうしたタイプは、感性(デザインや操作性)とロジック(技術実装)の両方を活かせるフロントエンドに特に向いています。 常に新しい技術を取り入れ、デザイナーや顧客と連携しながら、ユーザビリティを追求していくことにやりがいを感じるでしょう。ユーザーの反応がダイレクトに見えるため、開発の成果をすぐに実感したい人におすすめです

バックエンド向きな人の特徴

  • 論理的な思考やパズルを解くのが好きな人
  • 目に見えない部分の正確性を重視する人
  • じっくりと腰を据えて開発したい人
  • 堅牢な仕組みづくりに興味がある人

複雑なデータ処理やシステム設計といった、目に見えない部分の「正確性」と「安定性」を追求することに喜びを感じる人は、バックエンドが合っています。 サービスの根幹を担うため、長期にわたって安定稼働するシステムを構築することに注力したい人におすすめです。また、問題解決に対して冷静に論理を組み立てられる人にとって適性が高いといえます。

あなたの興味・関心からITエンジニア転職のプロがフロントエンド、バックエンドどちらに適性があるかジャッジします。一人で悩みを抱えている方はぜひキッカケエージェントを頼ってください。

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フロントエンドエンジニアになるには

まず学ぶべき言語3選

フロントエンドエンジニアを目指すために、まず集中的に学ぶべきは以下の3つです。

言語種類役割と特徴
HTMLマークアップ言語Webページの構造を定義する基本言語。
CSSスタイルシート言語Webページの見た目(色、レイアウト、装飾)を定義する。
JavaScriptプログラミング言語Webページに動きや複雑な機能を持たせる。

この3つは「Webの三種の神器」とも呼ばれ、ここをしっかり習得しないことには次のステップには進めません。これらを組み合わせることで、動的なWebサイトを開発できるようになります。

学習ロードマップ

Stepやるべきこと
1HTML/CSSの習得:Webサイトの静的な見た目を作れるようになる
2JavaScriptの習得:DOM操作や非同期処理など、Webの動的な仕組みを理解する
3モダンなフレームワークの習得:ReactやVue.jsを学び、大規模開発に対応できるスキルを身につける
4ポートフォリオ作成:学んだ技術を使い、オリジナルのWebサイトを制作する

HTML/CSSの習得:Webサイトの静的な見た目を作れるようになる

Webページの土台を作る基本です。文法を覚えたら、模写コーディングなどでデザインを再現する練習を始めましょう。

JavaScriptの習得:DOM操作、非同期処理など、Webの動的な仕組みを理解する

サイトに動きを持たせる言語です。HTML要素を操作するDOM操作や、データの読み込み処理など、Webアプリの基本概念を学びます。簡単な入力チェック機能やアニメーションを自作してみましょう。

モダンなフレームワークの習得:React、Vue.jsのいずれかを深く学び、大規模なアプリケーション開発に対応できるスキルを身につける

効率的な大規模開発に必須です。コンポーネント指向やデータ管理といった実践的なスキルを習得し、開発のスピードと品質を高めましょう。

ポートフォリオ作成:学んだ技術を使ってオリジナルのWebサイトを作成し、作品としてまとめる

習得した技術を全て使い、オリジナルのWebサイトやアプリを完成させます。作品としてまとめるだけでなく、開発の工夫や技術選定の理由も文書化することで企業へアピールできます。

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バックエンドエンジニアになるには

まず学ぶべき言語3選

バックエンドエンジニアを目指すなら、需要が高く、初心者でも比較的学びやすい以下の言語から始めるのがおすすめです。

言語種類役割と特徴
PHPサーバーサイド言語Webサービス開発で最も普及しており、学習コストが比較的低い。WordPressなどの実績も豊富。
Rubyサーバーサイド言語強力なフレームワーク「Ruby on Rails」があり、スタートアップ企業を中心に採用されている。
Pythonサーバーサイド言語Web開発だけでなく、AIやデータ分析の分野でも人気が高く、汎用性が高い。

これらと合わせて、SQL(データベースを操作するための言語)の知識も必須です。

学習ロードマップ

Stepやるべきこと
1選択したサーバーサイド言語の習得:文法、データ型、オブジェクト指向などを学ぶ
2SQLとデータベースの基本習得:データを作成・参照・更新・削除する方法(CRUD操作)を理解する
3Webフレームワークの習得:Ruby on RailsやLaravel(PHP)など、効率的なWebアプリ開発のためのフレームワークを習得する
4Webアプリケーションの仕組み理解:HTTP通信、API設計、セキュリティの基礎を学ぶ

選択したサーバーサイド言語の習得:文法、データ型、オブジェクト指向などを学ぶ

選んだ言語(PHP、Ruby、 Pythonなど)の基本と、オブジェクト指向の考え方を学びます。フレームワークや大規模開発への応用を可能にする土台となります。

SQLとデータベースの基本習得:データを作成・参照・更新・削除する方法(CRUD操作)を理解する

データベース操作はバックエンドの要です。これにより、ユーザー認証や商品管理といったサービスの根幹となる機能が実現できます。

Webフレームワークの習得:Ruby on RailsやLaravel(PHP)など、効率的なWebアプリ開発のためのフレームワークを習得する

効率的な開発に必須のフレームワークを学びます。一から全て書かずに済む仕組みを理解することで、実務で通用する開発スキルが身につきます。

Webアプリケーションの仕組み理解:HTTP通信、API設計、セキュリティの基礎を学ぶ

技術の裏側にある理論を学びます。フロントエンドとの連携や、ユーザーのデータを守るための安全で堅牢なシステムを構築する知識を身につけます。

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最強は両方できるフルスタックエンジニア

フロントエンドとバックエンドの両方をこなせるエンジニアは、「フルスタックエンジニア」と呼ばれます。

フルスタックエンジニアは開発全体を見通せるため、プロジェクトの要件定義からインフラ構築、フロントのデザインまで、一人で幅広い工程を担うことができます。開発全体をリードできるため中小企業やスタートアップでは特に重宝され、市場価値が非常に高く、高年収を狙えるキャリアパスです。

ただし、両方の専門知識と技術を深く習得するには、多くの時間と努力が求められます。まずはどちらか一方を極めた上で、徐々にもう一方の領域を学習していくのが現実的なステップアップです。

具体的にどんな業態・企業で経験を積み、フルスタックエンジニアを目指せばよいのか悩む方は、叶えたいキャリアパスから逆算した企業・求人提案をします。

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まとめ

比較項目フロントエンドバックエンド
役割ユーザー体験の向上、サービスの「顔」ビジネスロジック、サービスの「心臓・頭脳」
年収平均的やや高め
向いている人視覚的な表現好き、流行を追いたい人論理的思考、堅牢な仕組みを作りたい人

フロントエンドもバックエンドも、Web開発には欠かせない重要な役割であり、どちらを選んでも高い将来性が期待できます。しかし、いざ学習を始めよう、キャリアチェンジをしようと考えたとき、自己判断だけで方向性を決めるのはリスクがあります。

あなたの貴重な時間と将来を無駄にしないためにも、転職エージェントの活用がおすすめです。キッカケエージェントでは、単に求人を紹介するだけでなく、「業界事情に精通しているからこそできる的確なキャリアアドバイス」 を提供します。あなたらしいキャリアの形を見つけるために、まずはご相談ください。

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IT菩薩モロー

この記事を監修した人

毛呂 淳一朗 「IT菩薩モロー」

YouTubeでITエンジニアの転職やキャリアに関する情報を発信するキャリア系インフルエンサー。YouTubeチャンネル登録者数は3.4万人(2025年4月時点)。

エンジニア採用担当としての経験も豊富で、企業が求める人材や視点も熟知。その経験を活かし、現在はITエンジニア特化のキャリア支援企業「キッカケエージェント」を立ち上げ、月間120人のITエンジニアと面談を行う。エンジニアのキャリア志向と企業課題の解決を両立する最適な人材紹介を提供。

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