企業分析のやり方|進め方と注意点

企業分析のやり方|進め方と注意点

2025.06.16

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ITエンジニアの転職活動における企業分析は、対策しなくてはならない要素のひとつです。しかし、企業分析そのものが目的ではないため、やみくもに膨大な量の情報を収集すると時間が足りなくなってしまいます。大切なのは、まず自分が今回の転職で叶えたいことが何かを明確にすることです。

この記事では、企業分析の目的や企業のジャンルごとの分析のポイントについて解説します。転職活動で企業分析の方向性が分からずに悩んでいる求職者の方は是非参考にしてみてください。

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企業分析が重要な理由

まず、企業分析が重要といわれる3つの理由について解説します。

転職後のミスマッチを避けるため

転職のゴールは入社ではありません。入社はあくまでもスタートであり、そこから自分のスキルや経験を活かし、自分が魅力を感じる開発案件にコミットし、入社した企業の売上向上に貢献することこそがゴールです。

しかし、十分な企業分析をせずに転職活動をしていると、入社したは良いものの、カルチャーが合わなかったり、開発案件に興味が持てなかったりして、活躍できない日々が続くことになりかねません。

自己分析ができるため

転職活動における「企業分析」と「自己分析」はセットだといえます。後述しますが、企業選びの軸を定めるには自分のこれまでのスキルや経験を棚卸ししたり、自分の強みや弱みを分析したりする必要があります。

自分を見つめて転職活動で実現したいことが見えてこないとそれは「企業分析」ではなく、単なる「情報収集」になりかねません。

転職の成功率を高めるため

採用活動における書類選考や面接で必ず聞かれるのが「志望動機」です。相手企業の採用担当者の心に刺さる内容にするためには「御社の売上に貢献したいから」「御社の事業を通じて社会に貢献したいから」「エンジニアとして成長したいから」のような漠然とした志望動機では不十分です。

「なぜその会社じゃないとだめなのか」を具体的に自分のスキルや経験、適性とクロスさせて語るためには、企業分析が欠かせません。

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企業分析のやり方

自己分析をする

最初のステップは「なぜ自分が転職をしたいのか」を振り返ることです。その上で企業選びの「軸」を定めます。一般的に大企業やホワイト企業への転職が「良い」とされますが、大切なのは、自分が何を実現したいのか、ということです。エンジニアそれぞれで目指すべき企業、働き方は大きく異なるため、自分を見つめて転職で叶えたいことをしっかり言語化しましょう。

企業についての情報収集を行う

やみくもに知っている企業を片っ端から調べていくと時間が足りなくなります。自己分析した際に定めた「軸」に基づき、「自社開発・事業会社」「受託開発・SIer」「SES」など、業態を選ぶことから始めましょう。

業界研究を行う

企業そのものだけでなく、検討している企業が属している業界への理解も深めましょう。企業が求めている人材やポジションが自分にマッチしているように思えても、その企業や、クライアント企業の業界の将来性が不安視されるようなら、検討の余地があるでしょう。

競合分析を行う

言い換えると、その企業の業界での立ち位置を把握しておくということです。多角的に競合分析をしておくことで、自分の志望動機もさらに明確になりますし、スキルの活かし方も定まっていきます。

企業が求める人物像を把握する

単に企業が求めているスキルや経験だけでなく、ミッションやビジョン、カルチャーなども研究しておきましょう。

以上の要素を含めた「企業分析シート」をキッカケエージェントではプレゼントしています。まずは自己分析からスタートして、必要箇所に情報を埋めてみましょう。

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企業分析の方法

インターネット

いまやインターネットでありとあらゆる情報が入手できますが、注意したいのはその信憑性です。新聞や業界紙の電子版なども活用し、最新かつ正確な情報を手に入れましょう。

企業のホームページ

企業研究において重要な一次情報は、企業の公式ホームページから得られます。製品やサービス概要だけでなく、バリューやミッション、トップメッセージにも目を通しておきましょう。また、上場企業の場合は株主や投資家向けに開示される資料も手に入れることができます。

会社説明会

経営層や採用担当者と直接会って話を聞ける貴重な機会です。オフィスで開催される場合は、ネットや書面だけでは分からない、その会社の雰囲気やカルチャーも感じ取れるはずです。

求人広告・求人票

求人票は職業安定法に定められた様式で必要情報が漏れなく記載されたものです。必要最低限の情報ですが、それだけに相手の会社について網羅的に把握できる格好の情報源です。

転職フェア

転職フェアとは、中途採用の求人募集をしている企業が一堂に会して自社の説明を行うイベントです。会社説明会と異なり、同業他社との比較ができる点が魅力です。

会社四季報

「会社四季報」とは、会社の特徴、業績、財務内容、株価の動きなどをまとめた季刊雑誌で、3月、6月、9月、12月に発刊されます。上場企業であれば、網羅的な情報を入手できます。

ビジネス雑誌・新聞

ビジネス雑誌や新聞では、経営層のインタビューが載せられています。企業の経営層の生の声が聞けるインタビュー記事などを通じて、企業の公式サイトや会社四季報からだけでは見えてこない「求められている人物像」が浮かび上がってくることもあります。

口コミ

文字通りの口コミに加えて、入社を希望している企業でエンジニアとして働いている(いた)方の生の声をSNSやYouTubeで入手することができます。ただ、メディアを通じて発信している場合は、ポジショントークにも気を付けましょう。

カジュアル面談

求人票や募集要項だけでは分からない情報をカジュアル面談で入手できます。企業が抱えている課題や困りごとについて仮説を立てながら、理解するように努めましょう。

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企業分析のポイント~自社開発・事業会社

リプレイス、新規開発のチャンスがあるか?

自社開発・事業会社においてリプレイス、新規開発の機会は決して多くありませんが、もし経験できればエンジニアとしての市場価値を高めるチャンスです。

リーダー経験が積みやすいか?

多くの企業はPL、PM経験のある即戦力を求めています。リーダー経験を積めるかどうかは、企業規模や採用募集人数にも左右されるでしょう。

事業サービスの成長性

仮に自分の軸に合っていても、事業サービスに限界があれば、エンジニアとしての成長性も阻まれてしまいます。事業サービスの成長性は「サービスが属している業界全体の位置づけと成長性」「ユーザ数の伸び」で判断しましょう。例えば、少子高齢化が進む日本社会にあっては、子ども向けの教育業界よりもシニア向けのサービスの方がニーズは圧倒的に高いといえます。

分業がどこまで進んでいるか?

インフラ、フロントエンド、バックエンドの分業が進んでいれば、募集企業の検討段階で自分が身につけたい経験を積めるかどうかを分析しやすいでしょう。

部署・職種の変更がどこまでできるか?

自分が培ってきたスキルを活かすだけでなく、新しい技術を学びたい、キャッチアップしたいと思うなら、部署・職種の変更がどこまでできるかも知っておきたいところです。この点は今後のエンジニアとしてのキャリアパスにも大きく影響してきます。

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企業分析のポイント~SIer・受託開発

扱っている案件・プロジェクトの規模

企業規模やクライアント企業が属している業界によって扱っている案件やプロジェクトの規模は大きく異なります。

リーダー経験を積みやすいか?

自社開発・事業会社よりも受託開発の場合はさらにPMの人材のニーズが高い傾向にあります。案件の規模が大きくなればそれだけ年収レンジも上がるため、経験できる案件の規模もチェックしておきましょう。おすすめは2,000~4,000万円、20~50人のメンバーから構成される案件を多く受託し、システム全体の要件定義や顧客折衝も経験できる企業です。

分業がどこまで進んでいるか?

自社開発・事業会社の場合と同じく、インフラ、フロントエンド、バックエンドの分業が進んでいれば、募集企業の検討段階で自分が身につけた経験を積めるかどうかを分析しやすいでしょう。

プロジェクトの変更はできるか?

一旦プロジェクトにアサインすれば数カ月、場合によっては数年かかることもあります。もし、短期間のうちに幅広い経験を積んで、さまざまなスキルを身につけたいと思っているなら、プロジェクトの変更ができるかをチェックしておきましょう。

クライアント企業との力関係

企業によってはクライアントが使う技術を細かくリクエストする場合もありますし、逆に受託企業側の自由度が高いケースもあります。自分が積みたい経験やスキルは、クライアント企業との力関係によっても左右される場合があることを覚えておきましょう。

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企業分析のポイント~SES

案件の商流

一般的に開発案件は、製造業や金融業のクライアント企業からNTTや富士通などの大企業が一次請けし、それを二次請け、三次請けという形で流していきます。募集企業がどの商流に位置しているのかは、関われるプロジェクトの規模や任される裁量にも影響してきます。

リーダー経験を積みやすいか?

自社開発・事業会社、受託開発・SIerの場合と同じく、SESでもリーダー経験を積んだ人材はエンジニアとしての高い市場価値を持ちます。

チーム参画できる割合

チーム参画の割合が高くなれば、マネジメント経験を積める確率も高くなるでしょう。また、チーム参画ができれば心理的な安心感があります。

チャレンジングな仕事ができるか?

詳細設計したことがないエンジニアが基本設計に携わることができれば、業務の幅が広がります。

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企業分析の注意点

企業分析が重要だとはいうものの、以下のような注意点があります。

目的を見失わないようにする

企業分析の目的はあくまでも転職活動の「軸」を定めることです。言い換えると、企業研究は転職活動に必要な準備活動だということを肝に銘じておきましょう。

時間をかけすぎない

転職活動における企業分析の位置づけを誤ってしまうと、時間ばかりかけて他にも準備すべきことに手が回らなくなってしまいます。

企業の特徴を多面的にとらえる

自分が応募したい企業を研究していると、往々にしてあるのが良い面ばかりに目がいってしまうことです。しかし、企業研究の目的は自分の選択に説得力を持たせることではありません。むしろ、順序は逆であり、企業の特徴を悪い面も含めて多面的にとらえてから応募する企業を選ぶべきでしょう。

できるだけエージェントのサポートを受ける

一人で企業分析をする場合、どうしても情報の質と量の点で限界があります。この点、頻繁にさまざまな企業と接点を持っているエージェントであれば、効率よく情報収集が可能です。

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まとめ

さまざまな情報ソースを活用し、多面的に企業分析を行うことで転職活動を有利にすすめることができます。また、企業分析の前提になるのが自己分析であり、両方がクロスする場所に目指すべき企業があると言って良いでしょう。

キャリアエージェントでは「企業分析シート」をプレゼントしているため、そこに書き込みながら、まず企業分析をすすめてみましょう。ただ、一人だけでの企業分析には限界があるのも事実です。迷ったり、不安を感じたりしたら、キッカケエージェントのキャリア面談を是非活用してみてください

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