「AWSエンジニアはやめとけ」
「きつすぎてAWSエンジニアを続けられない」
このような声をネット上で見かけて、不安に感じている人もいるでしょう。実際にAWSエンジニアとして働いている方の中には、長時間労働や絶え間ない技術習得に疲れを感じている人が多くいます。
そこで今回は、AWSエンジニアが「やめとけ」と言われる理由を解説します。それでもAWSエンジニアとして働くメリットや、きつい状況を抜け出すための方法も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
AWSエンジニアが「やめとけ」「きつい」と言われる理由

仕事量が多く労働時間が長い
一般的に、AWSエンジニアは仕事量が多く労働時間が長い傾向にあります。企業のDX推進とクラウドファーストの流れで、AWS案件が爆発的に増加しているためです。
特に需要に対して熟練したAWSエンジニアの供給が追いついておらず、一人当たりの作業負荷が過大になっています。さらに、24時間365日稼働するクラウドシステムの特性上、緊急時の障害対応や定期メンテナンス作業が深夜・休日に頻発するのも大きな負担です。
また、クラウドサービスは常に安定した状態を求められるインフラのため、AWS環境の監視やログ確認、セキュリティ更新といった運用業務が絶え間なく発生します。障害が発生すると深夜・休日関係なく対応し、原因究明から復旧まで担うケースも少なくありません。
こうした点から、AWSエンジニアはプライベートの時間の確保が難しい傾向にあり、「やめとけ」と言われています。
常に最新のスキル習得が必要になる
AWSはアップデートが頻繁にあるサービスです。年間で数千以上の新機能をリリースすることもあるため、AWSエンジニアには絶えず学習の負担が生じます。
主要サービスだけでも新しい設定オプションや連携機能が月単位で追加されており、実務で使いこなすには相当な学習時間が必要です。さらに、セキュリティ関連の仕様変更も多く、対応を怠ると重大な脆弱性に繋がるリスクもあります。
そのため、AWSエンジニアは長時間労働の合間に資格取得や技術書の勉強などを継続しなければならず、心身の負担が相当なものになります。こうした点も、AWSエンジニアは「やめとけ」と言われる要因です。
長期案件によってストレスが大きい
AWSエンジニアは長期案件を手がけるケースが多いのも、「やめとけ」と言われる要因の1つです。
特に大企業のオンプレミスからクラウドへの全面移行や、レガシーシステムの基盤刷新プロジェクトは、数百のシステムを段階的に移行するため必然的に長期化します。しかし、プロジェクト途中で経営方針の変更による仕様見直しや、想定外の技術的制約の発覚により設計の大幅変更が発生することが頻繁にあります。
こうした点から、AWSエンジニアへの負担が大きくなり、「やめとけ」となるのです。
そもそもAWSエンジニアになるのが難しい
そもそもな話として、AWSエンジニアになるのが難しいというのもあります。インフラの基礎知識が最低限あった状態に加えて、AWS認定資格の取得が事実上必須なためです。、さらにクラウドプラクティショナーから始まりソリューションアーキテクト、DevOpsエンジニアまで段階的に取得していかなくてはいけません。
加えて、各資格で数百時間の学習が必要かつ、幅広い分野の深い知識も要求されます。実務経験も必要な点から見ても、AWSエンジニアになるのは非常に難しいと言えます。
AWSエンジニアはやめとけと言われても働くメリット

スキルと専門性を習得できる
AWSエンジニアは業界最先端の技術スキルを身に付けられる職種です。働く中で、IT人材として大きな市場価値を得られます。
実際、クラウド技術の最前線で働けるため、大規模分散システムの設計やマイクロサービスアーキテクチャなど、従来のオンプレミス環境では習得困難な高度なスキルセットを実践的に身に付けられます。特に、セキュリティ設計やコスト最適化、障害時の自動復旧システムの構築などは貴重な技術資産です。
AWSエンジニアはなるのが難しいからこそ、一度身に付ければ長期的なキャリアアップが実現できる職種と言えます。
年収アップに期待できる
AWSエンジニアは需要の高い職種です。一方で、企業のクラウド移行需要が増加している背景を加味すると、AWSエンジニアの数はまだまだ足りていません。そのため、AWSエンジニアの実務経験を持つエンジニアは、需要が高く年収アップに期待できます。
一方で、AWSエンジニアになったからといって誰でも年収がアップするわけではありません。トッププレイヤーとして腕を磨いていく覚悟が必要です。
キャリア形成の幅が広がる
AWSエンジニアとしての経験は、キャリアパス形成の面でも魅力的です。AWSスキルはクラウド技術の基盤でもあるため、様々な専門領域へキャリアを展開できるでしょう。
例えば、システム設計に興味があればクラウドアーキテクトやソリューションアーキテクト、開発プロセスの改善に関心があればDevOpsエンジニアやSREエンジニア、セキュリティ分野ではクラウドセキュリティスペシャリストなど、選択肢が豊富にあります。
1つの技術領域でこれほど多岐にわたるキャリア選択肢を持てるため、激務であろうと働くメリットは非常に大きいのです。
海外での仕事も視野に入る
AWSは、全世界38の地域と120個のアベイラビリティゾーンでサービスを提供するグローバルプラットフォームです。そのため、AWSエンジニアは世界標準スキルを武器に、グローバル市場で活躍できます。
また、AWSエンジニアはアメリカやヨーロッパをはじめ、世界的に需要が高く、海外でも高水準の年収に期待できます。AWS認定資格が世界共通の信頼性を持っているのもあり、語学力さえあれば転職活動で大きなアドバンテージになるでしょう。
将来性が高い
AWSエンジニアは2025年現在、技術トレンドの最前線に位置しているエンジニアです。そう簡単に廃れるとも考えにくいため、安定したキャリアを築ける将来性の高い職種でもあります。
2025年以降も企業のクラウドファーストの流れは高まると予測でき、AIや機械学習、IoT、ビッグデータ解析といった次世代技術の需要も加味すれば、AWSスキルの重要性はより高まっていくでしょう。
在宅ワークをしやすい
AWSエンジニアは業務特性上、リモートワークに適しているのも特徴です。そのため、理想的なワークライフバランスを実現しやすい面も持ち合わせています。
AWSは作業のほとんどがクラウド環境であり、インターネット接続とパソコンがあれば世界中どこからでも業務を遂行できます。業務がブラウザやターミナル上で完結するため、物理的なサーバールームに出向く必要がありません。
場合によっては、週1~2回の出社や月1回の定例会議のみというフレキシブルな働き方もできるでしょう。
AWSエンジニアの仕事がきついと感じたらチェックしたいポイント

レガシー環境を使っているかどうか
AWSエンジニアの仕事がきついと感じた場合、現在の職場がレガシー環境中心となっている可能性があります。
古いシステムやオンプレミス中心の環境では、コンテナ技術やサーバーレスアーキテクチャなど、現代のクラウドネイティブ開発で必須となる最新技術に触れる機会が限られます。特に、ECS/EKSやLambdaといったモダンなAWSサービスを使えない環境では、スキルセットの習得にも影響してしまうでしょう。
社内のIT部門が孤立していないかどうか
IT部門が社内で孤立している環境では、AWSエンジニアとしてのポテンシャルを十分に発揮できず、キャリア成長が大幅に阻害される可能性があります。
例えば、他部署との連携が取れていないと、営業部門からの無理な要求や経営陣のIT投資への理解不足により、適切な予算や人員配置が得られません。結果、古いハードウェアでの作業を強いられたりセキュリティ対策が後回しにされたりと、本来必要な研修や資格取得の機会が無くなってしまいます。
このような環境では、AWSスキルを活かした戦略的な仕事ができず、モチベーション低下に繋がってしまうでしょう。
仕事内容が単純作業ばかりになっていないか
日々の業務が単純作業中心になっている場合も注意が必要です。雑務が増え、本来したいはずのAWSエンジニアとしての業務が圧迫されている可能性があります。
例えば、監視画面のチェックや定型的なメンテナンス作業などのルーチンワークばかりでは、AWSの高度な機能や最新サービスに触れる機会が失われてしまいます。創造性や技術的思考が求められる業務経験を積めず、転職市場での価値が低下してしまいかねません。
こうした状態にならないためには、仕事内容を見直し、AWSエンジニアでなければできない仕事に着手する環境を整えることが大切です。
AWSエンジニアとしての価値を高めるためのマインドセット

ジェネラリストからスペシャリストへ方向性を変える
AWSエンジニアのキャリアは、幅広いジェネラリストよりも深い専門性を持つスペシャリストになれるかが重要です。より高い市場価値と差別化を図れるため、エンジニアとしての価値を高められます。
また、専門性を深めていくと、単なる「AWSができる人」から「この分野なら必ずこの人」という唯一無二のポジションを確立できます。競合他社からのヘッドハンティングも増え、転職時の交渉力も格段に向上するでしょう。
より上流工程の仕事を目指す
運用・保守の下流業務から上流工程へのシフトも、AWSエンジニアとしての市場価値を高める戦略として重要です。定例的な監視・メンテナンス業務から脱却し、以下の業務に積極的に関わっていきましょう。
- クライアントの業務課題を理解したうえでの要件定義
- スケーラビリティを考慮したアーキテクチャ設計
- コスト効率とパフォーマンスを両立する技術選定
特に重要なのは、技術的な実装力だけでなく、経営陣に対してROIやTCOの観点からシステム投資効果を説明できるビジネス視点の習得です。第三者の視点で納得できる提案力を身に付け、上流工程の仕事をこなしていきましょう。
コンテナやIaCなど周辺を学ぶ
AWSエンジニアとしてのキャリアを考えた場合、AWSの単体知識だけでは限界があります。モダンな技術スタックと組み合わせるスキルも習得しましょう。
例えば、DockerやKubernetesによるコンテナ化技術は、ECSやEKSでのマイクロサービス構築で必須です。これらのスキルがない場合は高年収の求人に応募できない可能性があります。
このようにAWSエンジニアとしての価値を高めるには、AWSだけでなく様々な技術を使いこなせる包括的な能力が必要です。
AWSエンジニアが「きつい」状況を抜け出すためのキャリア選択肢

より良い環境のAWSエンジニアに転職する
AWSエンジニアの仕事が「きつい」と感じた場合、我慢し続ける必要はありません。より良い環境を求めて転職活動を始めましょう。
例えば、今よりも適切な評価制度が整っている企業を選んだり、労働環境が整っている企業を目指したりといった形が一般的です。特に労働環境がきつい場合は、フルリモートワークやフレックスタイム制度などを導入している、ワークライフバランスを重視する企業を選ぶと良いでしょう。
AWSエンジニアを欲している企業は非常に多いため、目的を持って転職活動を進めれば、抜け出せる可能性は十分にあります。
AWSの経験を活かして他の職種へキャリアチェンジする
AWSエンジニアとしての技術的経験を利用して、他の職種へキャリアチェンジする方法もあります。例えば、以下の職種が代表格です。
- クラウドアーキテクト
- ITコンサルタント
- プロダクトマネージャー
クラウドアーキテクトへの転職では、技術的な実装経験を活かして企業全体のIT戦略立案に携われますし、ITコンサルタントとしてクライアント企業のDX推進を技術面からサポートするといった働き方も可能です。技術的バックグラウンドを持つプロダクトマネージャーとして活躍するのも良いでしょう。
フリーランスエンジニアとして独立する
フリーランスへの独立は、AWSエンジニアが収入とワークライフバランスを改善できる最も現実的な選択肢の1つです。
3年以上のAWS実務経験があれば、努力次第で一定の収入が見込める可能性があります。フリーランスになれば、週3~4日稼働の案件を選択して家族との時間を確保したり、完全リモートワークで地方移住を実現したりといった働き方も可能です。
ただし、事務作業やクライアントへの営業といった雑務が増える点には注意しましょう。
転職エージェントに相談する
AWSエンジニアとして働くのがきついと感じた場合は、IT業界専門の転職エージェントに相談するのもおすすめです。キャリアアドバイザーによる客観的なスキル評価によって、自分では気づかない強みや市場での適正年収を把握できるでしょう。
転職エージェントへの相談は無料で、転職を強要されることもないため、とりあえず利用してみるといった使い方も可能です。現状の客観視と選択肢の把握をする意味でも、AWSエンジニアがきついと感じたら、相談してみましょう。
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AWSエンジニアは「きつい」と良く言われる職種ですが、その背景には高い将来性と市場価値が存在しています。
確かに長時間労働や運用負担の大きさ、継続的な学習要求、参入障壁の高さなど多くの課題があるのは事実です。一方で、高年収だったり多様なキャリアパスがあったりと、他職種では得難いメリットも数多くあります。
AWSエンジニアの仕事が「きつい」と感じている人は、転職エージェントへの相談も含めて、まずは現状を変えるために行動を起こしてみましょう。
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