社内SEから転職を検討している方、選考書類の準備は進んでいますでしょうか。特に職務経歴書はスキルをアピールする書類なので内容を重視すべきである一方、どう書けばいいか悩ましいのではないでしょうか。
この記事では社内SEが転職する際、どんな職務経歴書を書けばいいか解説します。「初めての転職で職務経歴書の書き方がわからない」「どんな内容を書けば選考に通りやすくなるか知りたい」という方はぜひお読みください。
社内SEの職務経歴書サンプル
| 職務経歴書 ○○年○○月○○日現在 氏名:田中太郎 ■職務要約 社内SEとして約5年間、販売管理・ワークフロー・データ分析基盤など複数システムの開発・運用に従事。要件定義から保守まで一貫して担当し、JavaやPython、Reactなどを用いた内製開発に強みを持つ。部門横断的な業務改善にも積極的に関与しました。 ■活かせる経験・知識・技術・資格 ・基礎情報技術者試験(20○○年○月取得) ・OS: Windows(Server 10) 経験○年 ・DB:Oracle 経験○年、PostgreSQL 経験○年、SQL Server 経験○年 ・言語:Java 経験○年、Python(Django) 経験○年、JavaScript(React) 経験○年、C# 経験○年、Ruby 経験○年、PHP 経験○年 ■職務経歴詳細 プロジェクト名:販売管理システムの再構築および業務プロセス改善 |
| 項目 | 内容 |
| 期間 | 20○○年1月 ~ 20○○年12月 |
| 担当フェーズ | 現行調査、要件定義、設計、開発、テスト、リリース、運用保守 |
| 開発環境 | OS:Windows Server 言語:Java(Spring Boot)、JavaScript(React) DB:PostgreSQL その他:Git、Backlog、Slack |
| 業務概要 | 販売管理システムの老朽化・属人化対策として刷新プロジェクトを主導。業務部門との要件調整から設計・開発・導入・定着まで一貫して対応。 |
| 実績・工夫 | – Reactにより操作効率と入力精度を改善(導入前から●%精度を改善) – 現場ヒアリング重視の要件定義で納得度の高いシステムを構築 – リリース後も継続改善を推進 |
| ■自己PR 業務部門との密な連携を強みに、現場ニーズを的確にシステムへ反映してきました。改善提案や定着支援までを見据えた対応で、社内からの信頼も厚く、継続的な改善文化づくりにも貢献しています。技術と調整力の両方を兼ね備えており、ニーズを正確にくみ取ったうえでの改善対応を心がけています。 |
社内SEの職務経歴書を書くポイント

社内SEの職務経歴書でポイントとなる点が、「複数の業務を並行して進めた経験をどうアピールするか」です。この点をうまく伝えるためにも、これから紹介する3つのポイントを押さえて職務経歴書を書きましょう。
業務経験や実績はもれなく記載する
最も大切なことは、業務経験や職務経験は新しい順にもれなく記載することです。少なくとも直近3〜5年で携わったプロジェクトがどんな内容だったか振り返り、担当業務や開発環境、役割、プロジェクトを推進したことでどう改善したかを書き出しておきましょう。
この時、プロジェクトの概要を5W2Hで振り返ると説得力のある職務経歴書になります。5W2Hとは「いつ・どこで・何を・だれと・なぜ・どのように・いくらで」という7つの要素で物事を分析するフレームワークです。
直近3〜5年で成功したプロジェクトや失敗したプロジェクトは面接でも深掘りされやすいため、書類の段階である程度細かく情報を記載しておくと選考でも有利に進められるでしょう。
求める人物像を満たしているか確認する
SEに求める業務領域は企業によって大きく異なります。そのため、自分の持っているスキルが企業が求めるスキルと合致しているかあらかじめ確認しておきましょう。職務経歴書を書く際は、企業が求めているスキルや人物像を満たしていることがわかるようにアピールしてください。自分の持っているスキルや能力だけをアピールしていないか、提出前に見直す癖もつけておくと、選考に進みやすくなります。
得意分野や資格についてもPRする
SEとして働くうえで有利に働く分野や資格があれば、職務経歴欄と別にアピールする場を設けましょう。その際、どの分野や言語で何年経験があるか1ページでわかるようにまとめると、採用担当者の目に留まりやすいです。すべての項目を読まないとスキルがわからないような職務経歴書の場合、多忙な採用担当者にあたると、そもそも読んでもらえない可能性があります。一覧表を作ってまとめる場合も、パッとスキルが把握できるような内容に整えましょう。
職務経歴書で書く項目

それでは実際の職務経歴書で書く内容について説明していきます。応募する企業を問わず記載すべき内容は以下の通りです
職務要約
はじめにこれまでの職務経歴を簡単にまとめた職務要約を記載します。職務経歴書におけるあらすじとなるため、実績も踏まえつつわかりやすくまとめましょう。文字数は100文字前後でまとめます。
職務要約では、実績と経歴と以下に端的にわかりやすくまとめるかがポイント。社内SEの業務に直結するような実績があればそれを中心にアピールするようにしましょう。
経歴
経歴はできるだけ細かく、可能ならすべてのプロジェクトについて書くようにしましょう。経験が長い場合は、どんなプロジェクトに関わっていたか覚えてない方も多いはずです。採用担当者は直近どんなプロジェクトに関わっていたか、どんな役割を担っていたかを重視します。そのため、直近のプロジェクトの中で特にアピールしたいものを中心に書き出すようにしてください。
書く際に気を付けてほしいことは、状況の羅列にならないようにすること。開発環境・メンバー構成・関わっていたタスクだけを書くだけでは、プロジェクト内でどんな工夫をしたか、どんな実績を出せたかまでわかりません。開発工程の中のどのフェーズを担当していたか、最終的にどんな結果を出せたかまで言及するようにしましょう。
資格欄
資格欄も重要な項目です。経歴欄の下に設置してもよいですが、SE業務と関連して強くアピールできる資格がある場合は職務要約の下に設置してもよいでしょう。
書く際のポイントは、取得した資格をどのように活かしたかまで記載することです。所有しているだけでは資格コレクターと変わりありません。取得した資格をどう実務に生かしたかまで言及できると、確かな知識として身についている証拠になるでしょう。
得意分野・技術
得意分野や技術についても、経歴欄同様ただ羅列するだけにならないようにしましょう。経験がある技術や得意分野について書くのはもちろん、その分野で何年経験しているか、具体的にどこまで理解しているかまで記載すると採用担当者もイメージが湧きやすくなります。併せて開発手法や関連部署との折衝、マネジメントなど技術面以外での経験もぜひアピールしてください。
サンプルのように箇条書きでまとめてもよいですが、表でまとめるとよりわかりやすくなります。
自己PR
自己PRでアピールすべきポイントは、ビジネスパーソンとしてのスキルや人とのかかわり方です。技術力については得意分野・技術の項目である程度網羅しているので、業務への姿勢や成果を出すためにどんな努力を重ねたかといったマインド・プロセスを中心に書くようにしましょう。
この際、経歴欄同様ただスキルを羅列するだけではもったいないです。採用担当者にとって魅力的に映るよう、ストーリー性を意識すると書類選考でも通過しやすくなるでしょう。
社内SEの職務経歴書で盛り込むべき内容

社内SEから転職する際に使う職務経歴書をよりよくするために、盛り込むべきポイントが4つあります。この要素を盛り込むだけで、書類選考の通過率が2倍に上がった事例もあります。一度書き終わったらこれらの要素が含まれているか確認して、書類選考通過率を上げましょう。
導入・改善実績
導入・改善にまつわる事例は、細かいものも含めて網羅しておきましょう。社内SEの業務はアプリケーションだけでなく、ITインフラ関連やヘルプデスクなど多岐にわたります。大小問わずどんなジャンルのプロジェクトに関わったか、どんな業務に対応したか細かく書くことで対応業務の幅広さをアピールできます。
この時、ストーリー性を意識して具体的に書きだすと、採用担当者の判断材料が増えます。ぜひ具体的に書き出すようにしましょう。
結果にまつわる数値
導入・改善実績を書き出す際、曖昧な表現でとどめるのはよくありません。実績はできるだけ定量化できる数値で出しましょう。特に参画前の状態と参画後の比較ができるとより信ぴょう性が増します。
結果は数値化できればできるほど採用担当者もイメージが湧きますし、採用時の判断材料にもなりやすいです。「処理時間が●時間だったものを3分の1にできた」「業務効率化が進み、該当部署の残業時間が●時間削減」など、結果は数値化して表現しましょう。
開発環境やプロジェクト規模
どの程度の規模のプロジェクトに参画していたかも重要な指標です。SEへ転職する際、専門的な内容がわかっているからといって、開発状況の羅列のみですませても書類選考の通過率は上がりません。
開発環境はどういった環境だったか、どういったシステムに携わっていたか、内製していたのかベンターへ発注していたのかなど、できるだけ細かく書くとよいでしょう。
業務領域や知識の程度
社内SE経験者をSEとして採用する際のチェックポイントとして、企業が属する業界との関連性が挙げられます。どの業界知識があるか、どの業務知識の経験があるか記載しましょう。例えば、どの業界でも導入している会計や人事、労務、顧客管理システムの経験があれば、即戦力としての活躍が期待できます。
また、業界ならではのシステムの経験があるとプラスに働く場合があります。業界独特のシステムに慣れている場合は記載しておくとよいでしょう。
社内SEの職務経歴書に関するよくある質問

それではここまで紹介してきた内容以外に、求職者の方からよく聞かれる質問を4つご紹介しましょう。
前職の会社情報はすべて書かないとダメ?
最新情報を網羅しておこう
会社の情報は最新情報をすべて書いておきましょう。企業規模や事業内容を書くことで、採用担当者があなたのポジションをより的確に理解できます。ただし、非上場企業で情報公開範囲が限られている場合は分からない部分は伏せた状態で提出しても問題ありません。
転職回数が多い場合、すべての職歴を書かないとダメ?
経歴はすべて書くが、情報量は調整してOK
経歴をすべて書かないと経歴詐称として疑われる可能性があります。経歴は全て記載しましょう。ただし、記載する情報量は調整しても問題ありません。アピールしたい実績がある経歴は文章量を多くしても構いません。
職務経歴書に志望動機を書いてもいい?
必要ありません
職務経歴書で志望動機に触れる必要はありません。自己PRで書くべき内容は、今活かしているスキルを転職後どう貢献できるかです。
特筆する実績がない場合はどうすればいい?
過去の自分と比べてできることをアピール
第二新卒や社歴が短いなど、アピールできる要素が少ない場合は自身の成長に焦点を当ててアピールしましょう。業務を通して身に付けたことやスキル、些細なことでも構わないので実績を出せているならその実績をアピールしましょう。
社内SEから転職したいならプロの力を頼ろう
ここまで社内SEから転職したい場合の書類準備について説明してきました。ここに書いてあることをそのまま実践できれば問題ありませんが、「自分のスキルだとどうアピールすればいいかわからない」「そもそも文章を書くのが苦手で、準備する前につまづいている」という方もいるでしょう。そんな時は是非プロの力を頼りましょう。
記事内で紹介した毛呂が運営するキッカケエージェントは、IT転職専門の転職エージェントです。
ITエンジニア転職のプロに
職務経歴書の書き方相談まとめ
社内SEから転職する場合、業務の幅広さをうまく利用して職務経歴書を書きましょう。関わってきたプロジェクトを新しい順に、かつ具体的に記載して、どんな経験を積んできたか分かりやすく書いていきましょう。どの項目でも数値化できるものは数値化し、ストーリー性をもって書くとより採用担当者に伝わりやすくなります。一人で納得できる職務経歴書が書けなかったら、転職のプロに添削してもらいましょう。
ITエンジニア転職のプロに
職務経歴書の添削依頼をする転職のミスマッチをゼロにする
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今の時点でご経験をされている言語や技術要素に関係なく、
① 技術を通じてユーザーやお客様にとって使いやすいサービスの実現に興味があるエンジニアの方
② 興味・関心がある技術について自ら学ぶ意欲をお持ちの方
上記に当てはまる方でしたら、素晴らしい企業とのマッチングをお手伝いできる可能性が高いです。
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